カメラ今昔物語 【ミノルタ X-500 編】

こんにちは! 心斎橋本店のたつみです。

しばらく間が空きましたが満を持してコラム再開です! 引き続きよろしくお願いいたします

ちなみに、今まではどちらかと言えば時々の花形機種にスポットを当ててきたのですが、少し趣向を変えて『マイナー機種列伝』と名を打ちシリーズでお届けしします(ネタが尽きない事を祈るばかり。。(^^;)

第1回目のマイナーさんは『ミノルタ X-500』です


【シェア拡大に為には。。】

70年代後半から80年代前半において日本のカメラメーカーは凌ぎを削り多くの一眼レフを世に送りました。

カメラマン達の為に開発されたプロ機や、いまなお人気の高いモデルが登場した時代でした。

その中で1981年に中堅メーカーであったミノルタが世に放ったのが、未だ名機の誉れが高い『X-700』。

80年代後半からAF化に伴う荒波に揉まれながらも、90年代末まで販売されたロングセラー機です。

初心者におすすめ!」のようなブログには必ず紹介されます。このあたりの事は過去コラムで。



各社もそうであったように「絶対的なセンター」が居ればシェアの拡大を狙えると考えた(と思う)ミノルタは次々と兄弟機種を発売します。。(当時流行った金太郎飴作戦発動!(笑))

82年;『X-70』発売
   (X-700からプログラムAEを除いた普及機)

83年:『X-500』発売
   (X-70にAEロック等を追加)
   『X-600』発売
   (X-500にフォーカスエイド機能を追加)


色や外観や表記の違いがあるもののこんだけ似通ったものを次々と出すなんて。。??

良いんですそれでもシェアが上がるのなら。。

でも機能もほぼほぼ似ていて価格もそれほど変わらないのであれば人気機種に集中するのは世の常(^^;

結局この3兄弟は数年でフェードアウトする事になります。。


【結構な優れモノ】

さてマイナー感満載のX-700の兄弟機たち(苦笑)

でも話はこれで終わりません。

なんと言っても『マイナー機種列伝』ですから今回の主役はこちら(笑)

特にX-500はX-700をも凌駕する機能を搭載れていた事はあまり知られていませんでした(マイナー機の肩身の狭いことたら。。)


X-500優位点(※X-700の対応度合)
・AEロック標準装備(※後期モデルから搭載)
・スローシンクロ機能搭載(※カスタム改造必要)
・マニュアル時はファインダー内でシャッタースピードを設定値と
 メーター値をダブル表示(※非対応)


特に3番目は露出判断をする上でとても便利。

当時のカタログには「フル・メータード・マニュアルを実現」と謳われ、この機種の目玉として取り上げられていました。

一方で露出補正ダイヤルの搭載は見送られました。。

おそらく当時の価格差が僅かに8,000円!

機能的な差はプログラムAEが有るか無いかではそれも致し方なかったのかなと。。(-_-;)

絞り優先時には是非とも欲しいと装置。とは言え、1段毎の切り替えしかできなかった機能とあってはそれほど役にも立たなかった訳で。。

まぁそこは上手いことマニュアルで凌いで下さいって感じですかね


【最後に】

ほぼほぼ同じような機種同志ながらも方や20年近く作られいまなお人気のX-700に対し僅か3年足らずで姿を消したX-500。

世に出た台数が少なくすでに30年以上を経過しているモデルの為にレアカメラとなっているのが事実。

知る人ぞ知るカメラになりましたが、フイルムカメラ初心者にこそ使ってもらいたい1台であった事は間違いないと思ってます。。(今じゃ手に入りにくいですけどね(^^;)