カメラのナニワ京都店の阿部です。
コシナ フォクトレンダーのX マウント用交換レンズの中でも最も明るいF0.9を実現した超大口径レンズ、NOKTON 35mm F0.9 Asphericalが発売されました。
先に発売されているNOKTONシリーズと同様、マニュアルフォーカスレンズながら電子接点を搭載しております。
そのため、Exif情報・フォーカスチェック・撮影距離連動などを表示できるほか、一部機種ではボディ内手ブレ補正やパララックス補正といった機能にも対応するなど高い連動性があります。
電気通信できるボディには制限がありますが、非対応のものでも「レンズなしレリーズ」をONにすればオールドレンズと同じく使用できます。
今回コシナさんからレンズをお借りすることができまして、レビューさせていただきます。
金属外装の素晴らしい質感で、重さは492g。
それほど負担を感じない、少なくとも一日持ち歩いても全く気にならない重量です。
コシナ製レンズらしい良い手触りです。
回転角は大きすぎず小さすぎず、スナップにも、シビアなピント合わせが必要なものでも使いやすいでしょう。
絞りリングは1/3段ごとにクリック感があってこちらも操作しやすいです。
F0.9のレンズを扱うことなんて珍しいので、開放で置いといていざ絞ってパンフォーカスで撮ろうと思ったときには、普段より多く絞りリングを回さないといけないので注意です。
作例
経験上F0.9もの大口径となるとボケが荒れるイメージを持ってしまうんですけど、驚くほど綺麗にまとまっているボケです。
緑のきらめきが美しく表現されております。
うーんなんと素晴らしい空気感。
フィルムシミュレーションは定番のプロビアの他にも、クラシックネガ、ベルビアとの相性も良い感じです。
水面の反射を綺麗にとらえてくれるレンズは良いですね。
富士フイルムの"色の良さ"も余すことなく発揮してくれています。
現代レンズらしく、絞ったときの解像感も見事。
前ボケと玉ボケのチェック。
前ボケはすっと馴染んでおり、ポートレートなどでも使いやすそうです。
玉ボケはやや口径食により周辺がレモン型になっておりますが、F0.9でこのぐらいであれば全く問題ないですね。十分抑制されていると思います。
気になる時は少し絞ると良いのです。ちょっと絞ったところで、まだまだ露出やボケ量を確保できるのがF0.9のメリットですね。
場所を変えて街中へ。
レンズもボディも小型の組み合わせなので、街で持ち歩いても自然に溶け込むのが嬉しい。
あえて全てF0.9で、周辺光量落ちも楽しめます。
フォーカスリングが使いやすいのと、電子接点で連動してることも関係してるのか…?は不明ですが、とにかくF0.9にも関わらず、普段使っているオールドレンズよりもピント合わせがしやすいように感じます。
まとめ
大口径ながら小型で、サイズ感、デザイン、質感、使い心地ともに大変好みであります。
絞り・フォーカスをいじっているうちに、だんだんレンズが手に馴染んでくる感覚と、F0.9が描く世界は一度味わえばやみつきになること必至でございます。
ナニワグループ各店ほかオンラインショップでお取り扱いございますのでぜひご検討ください。
カメラのナニワ京都店 阿部