ライカQ2 モノクローム 使用レビュー

最近ライカQ2が流行っています。

50~60万円のコンデジが流行っていると思うと経済回ってる気がします。

そんな流行りを体感したくQ2を借りようと店に赴きましたが、「昨日売れたわ」とのことで断念。

しかしQ2と名の付くカメラがもう一台。

Q2モノクロームがありました。

「せっかくなんで借りて帰っていいですか?」

そんな経緯からこのブログです。


【4730万画素のフルサイズモノクロームセンサー】

情報量が多いよね。4730万画素という高画素機でモノクロしか撮影ができない。その上フルサイズでコンパクト?デジタルカメラという大渋滞。

日頃からフィルムカメラもしくはライブビューのできないデジタルカメラを使用しているため、写真をバシャバシャ撮ることがありません。

そんな状況に舞い込んだQ2 モノクロームは久々に写欲を湧き立たせてくれました。

なぜQ2 モノクロームが刺さったのか

なかなかアタクシと同じ状況の人間はいないと思うのですが、なぜQ2 モノクロームが刺さったかをお伝えします。

  • ライブビューができて液晶が鮮明
  • 35mm、50mm、75mmのデジタルクロップが可能
  • 色情報が無いこと
  • 撮って出しで満足できる圧倒的な描写力
  • どんなファッションでも邪魔しないステルス感


ざっとこんな感じです。

【ライブビューができて液晶が鮮明】

近年のカメラをご使用されていれば極々当たり前のお話であり、わざわざ言うことではないですが、とにかくファインダーしかり背面液晶が鮮明で綺麗です。

【35mm、50mm、75mmのデジタルクロップが可能】

搭載されているレンズは28mmの単焦点レンズですが、JPEG撮影に限りますが35mm、50mm、75mmでの撮影が可能です。

これは写真の写る範囲をそのまま削り実質的にその焦点距離で撮影できるということです。

なので4730万画素は28mm限定であり35mmでは約3000万画素、50mmでは約1500万画素、75mmでは約700万画素での撮影になります。

無いよりある方がマシでわざわざあとでトリミングする手間が省けます。

【色情報が無いこと】

「ええ感じで撮れたけど色が気に入らん」みたいなことありませんか?

特にCCDセンサーユーザーとしてはよくあるお話なのです。

それに比べてモノクロ写真は色を考えなくてよいため楽です。

【撮って出しで満足できる圧倒的な描写力】

撮って出しで「良い写真」、「カッコイイ写真」がサクサクと撮れてしまうため満足度が高いです。

わざわざRAW現像するのが面倒だと思っているアタクシにとってはとてもありがたいことです。

そう言いながらもブログのサムネイル画像とかはちゃんとやりますよ。あと、ISO感度を上げても結構許容できるし本当にすごい。

【どんなファッションでも邪魔しないステルス感】

赤バッジを取り払って文字の色はグレーとホワイトを使用したため目立たないようになっています。そういう面でも刺さりました。

目立たないルックスではあるもののこれを持ち歩いた際に声かけられました。

外国人ではなく日本人のご年配の方々に。

目立ってないはずやねんけどなぁ~。


【作例】

※作例は全て撮って出しのJPEGです。
※7枚目以降の作例はカメラ内設定でシャープネスとコントラストを+2に設定しています。

F/1.7 SS1/400 ISO400

モノクロは無機質な室内との相性が良く、撮るたびテンションが上がります。

F/1.7 SS1/160 ISO800

豆の艶、肌の質感、ディテール表現が素晴らしいです。

F/4.0 SS1/50 ISO400

姿見に結構寄って撮影。28mmなので寄ってもまだまだ写る範囲が広いです。

F/2.8 SS1/13 ISO400 75mmクロップ

Q2から使用することが可能になった75mmでクロップし撮影。

クロップしているため拡大して確認するとだいぶ荒く見えてしましますが、
ぱっと見では問題ないでしょう。

F/4.0 SS1/5000 ISO400 EV-0.3

結構強めの西日が逆光で当たる条件で撮影。

ペットボトルの立体感に唸るとともに、撮って出しでこれが出るQ2モノクロームはとんでもないカメラです。

F/4.0 SS1/80 ISO400 EV-0.3

ネイルサロンでの1枚。

28mmはこういった距離感の撮影がしやすいですが、フルサイズコンデジゆえの重さになかなか苦戦します。

こういう時にGRがすごく使いやすくて便利なことを痛感します。

F/1.7 SS1/40 ISO400 EV-0.3

※この作例以降はコントラストとシャープネスを+2に設定しています。

モノクロだからこそ良く見える。
テクスチャ―が凄いです。

F/8.0 SS1/1000 ISO400 EV-1

いささか傾きが気になる。

正中していないことも気になりますが、これがJpeg撮って出しのリアルです。

窓の外にある民家や木々の描写が凄いです。

F/4.0 SS1/125 ISO400 EV-1

里芋のような月のような丸いオブジェクトのテクスチャとグレーに満たされた落ち着いたトーンが最高です。

F/1.7 SS1/1600 ISO400

夕刻、西日が差し込む廃店を撮影。
店のガラス越しに撮影しているため反射が写り込み多重露光のような写真になりました。

F/1.7 SS1/60 ISO400 75mmクロップ

グラスホルダーに吊り下げられたワイングラスを撮影。

カメラ内の設定でコントラストを強くしていることと店内照明の影響でバッキバキのかっこいいテイストになりました。

F/8.0 SS1/6 ISO1600 75mmクロップ

スローシャッターのため動きが早いものは全てブレておりますが、手ブレによるブレはありません。

手ブレ補正のありがたみを痛感しました。特にフルサイズ高画素機ゆえに。

F/1.7 SS1/125 ISO3200 EV-0.3 75mmクロップ

鈍く光るお酒たち。
なんて書いてあるかはわかりませんが、飲んでも美味しいと思えないことだけはわかります。

ISO3200での撮影ですが疑いたくなるレベルでノイズがありません。

F/16 SS1/60 ISO100000 EV+1 75mmクロップ

ISO感度100000、75mmクロップでの撮影。

本当はクロップなしの28mm、ISO100000で載せたかったのですが、容量が大きすぎるためアップロードできませんでした。

このノイズを許容できるかどうかですが、アタクシ個人的には許容できます。

なぜなら高感度のモノクロフィルムがこのようなざらつきのため見慣れているからです。

F/1.7 SS1/250 ISO1600 EV-1

スポットライトでも見事にええ感じに写してくれます。

F/4.0 SS1/500 ISO100 EV-1

影が長くなる時間帯だからこそカラーで撮ればええ感じになりますが、モノクロで光と影が強調されているのもまた良いです。

結果光が良い。

F/11.0 SS1/50 ISO100 75mmクロップ

空が白飛びしております。

白飛びせず全体的にアンダーな写真も撮影しておりましたがあえてこちらの写真を選びました。手前のシャドウ情報を見せたいためです。

写真左上のビルのディテールがしっかりしており、本当に凄まじい描写です。

F/4.0 SS1/400 ISO400 EV-1

ズミルックスのすさまじい解像力と立体感。

道にバイクのマフラー落ちてるの怖いけど、同じぐらいズミルックスも写りすぎてて怖い。

F/4.0 SS1/1000 ISO6400 EV-0.6 75mmクロップ

ISO6400で75mmクロップのためややノイズを感じますがぱっと見では文句なしです。

F/8.0 SS1/20 ISO3200 EV-1

日没後のマジックアワーと呼ばれる時間帯に撮影。

雲が動いているように見え迫力を感じます。
なんというか中心に吸い込まれる感覚。

F/11.0 SS1/640 ISO100 EV-1

Q2モノクロームで撮ると雲が多めな空も荘厳に感じる。


【終わりに】

いかがでしたでしょうか。

コントラストとシャープネスを+2に設定していることにより重みがある作例が多い結果となりました。

あくまで自分好みに寄せて設定したため万人受けしないと思いますがご了承ください。(そもそもモノクロやしな)

コントラストが強くパキパキに解像させる方向性においてはかなり相性が良いです。

とにかくですね、気兼ねなくパシャパシャ写真が撮れて強いモノクロ写真が量産できる素晴らしいフルサイズコンパクトデジタルカメラということですわ。

このブログを書いている最中にQ2モノクロームを1台販売しました。

実際に触ったり、写真を見たら響く人には響くカメラだと感じました。

アタクシはローンを組むことさえも躊躇する金額のカメラではございますが、間違いなく欲しいカメラの一つになりました。

ローン組んでる間に新しいの出たりするから困ります。

Q3モノクロームとか出るんかな?
サイズ感と重量的にはQ2がちょうどいいのでそのあたりでの葛藤がありそうです。

と、想像しても簡単に買えないので考えないようにしませう。

なんやかんや脱線し長くなりましたが、本当に良いカメラで久々感動しました!

機会があればぜひ手に取ってみてください。