皆さま、こんにちは。銀座教会店のカナです。
今回はオールドレンズの作例を載せていきます。
取り上げるのは、KONICA M-Hexanon 50mm F1.2 Limitedです。
国産大口径レンズをSony α7Ⅱに付けて撮影しました!
【レンズについて】
レンズのスペックは以下の通りです。
発売年 | 2001年 |
レンズ構成 | 6群7枚 変形ダブルガウス型 |
フィルター径 | 62mm |
焦点距離 | 50mm |
F値 | 1.2~16 |
最短撮影距離 | 0.9m |
2001年に、2001台で限定販売されたHexar RF Limited付属のレンズです。
ライカのMマウントと互換性のある造りになっています。
【大口径レンズの収差】
大口径レンズは、開放絞り値が小さいレンズのことを指します。
レンズの直径が長く、光を沢山取り込むことができるので、「明るいレンズ」と称されています。
F値が小さい=夜間での手持ち撮影が可能!ということもあり、夜に描写チェックをしました。
開放付近で撮影するとどうなるのか、確認していきましょう。
まずは、開放1.2と2.8で撮影した螺旋階段の写真からスタート。
一枚目は、天井側にピントを合わせ、仰角で撮影をしています。
F1.2
F2.8
それぞれの画像周辺部を確認すると、フリンジとコマ収差が確認できます。
「フリンジ」……輝度差が大きい箇所に発生する、輪郭部分に緑や紫色ににじむ現象
点光源が放射線状に伸びているのが見えますが、これは大口径によくある事例で、画面周辺部の点光源の形が変わってしまう収差を指します。
お次は路上の写真で、大口径やオールドレンズ特有のアウトラインやハイライトの滲みの確認です。
街灯や車のライトにピントを合わせてみました。(※目立つフリンジは編集ソフトで消してます)
光の輪郭部分がとろけるような写りになっております。使い方によってはシネマティックな写りも期待できそうです。
尚、フリンジや収差は、絞り値を絞ることで改善できます。下記のような明暗差の大きなシチュエーションでも、11まで絞ることで目立たなくなりました。
お次は、街のネオンを参考に、ボケ具合をチェックしてみましょう。
F1.2
F1.4
F2
画像周辺部で、玉ボケが流れるような楕円型であったり、レモン型になっているのがわかりますね。
こちらは、「口径食」といって、大口径でよく見られる玉ボケの変形になります。
通常ですと、レンズに対し様々な角度から光が入ることで撮像面に結像しますが、正面ではなく斜めの角度から光が入る(画像周辺部)ことで、綺麗な円形にならないことが起こります。
光の一部分がレンズの鏡胴により遮られることで、玉ボケが欠けてしまうのです。
個人的にヘキサノンのレンズはとても好きです。ピント合焦部の立体感と、そこから溶けていく柔らかさが好きでして、、
元々ヘキサノンのフィルム作例を見て惚れ込んでいたので、フィルムカメラにも装着して撮影したくなりました!
ナニワグループには、この他多種多様なレンズを取り揃えております。
店頭やオンラインサイトで、じっくり吟味してくださいませ♪
使用機材
ボディ:Sony α7Ⅱ
レンズ:KONICA M-Hexanon 50mm F1.2 Limited
レモン社銀座教会店 カナ