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カメラ今昔物語 【リコー XR-P 編】& ゆたさんぽ

こんにちは! 心斎橋店のたつみです。

長かった夏が過ぎ去り、少しずつ秋が深まりを見せてきました。

撮影するのにも最も良い時期になりました。お気に入りのカメラを携えて出かけましょう(^^)

ということで(どういうことで?)今回も懐かしのカメラを紹介する当コラム。。

前回につづき『マイナー機種列伝』です。

第2回目のマイナーさんは『リコー XR-P』の巻です。

 


【参入はかなり遅めな。。】

戦前から脈々とカメラを作り続けていたリコーが初めてレンズ交換式一眼レフの販売に着手したのは1967年(昭和42年)の事。

それまではミランダとの提携により同社製のカメラの販売はしていたものの、自社生産に携わるのは他社よりかなり遅めでした。

当時多くのメーカーが採用したプラクチカマウント(M42)をリコーもチョイスし参入したのですが、このシリーズは数機種を販売して10年ほどで終焉してしまいます(まぁ~一眼参入の足がかり的な感じだったのでしょうね)

もちろん裏では次世代モデルの開発が進められていました。

独自マウント&両優先AEを柱とした試作機を完成させ後は会社のGO!を待つ段階まできていたそうです。

果たして悲願の新機種は登場するのか?

上層部の出した答えは『開発中止!

『_| ̄|○ マジか。。』と開発陣が言ったかどうかは分かりませんが、それを維持する為の様々な事を考慮しての経営判断。。

もしここで販売に踏み切っていたのならリコーの歴史は大きく変わったかもしれません(それは神のみぞ知る。。)

ペンタックスと仲良しも。。

夢の独自マウントに見切りをつけたリコーでも一眼レフへの取り組みを止めた訳ではありませんでした。

1977年(昭和52年)にペンタックスが開発したKマウントを用いいたXRシリーズを発売します。

当時ペンタックスは業界の雄として名を馳せ、Kマウントを世界基準にしようとする動きもあり、国内の中堅メーカーはそれに賛同するかのように採用していました。

マウントからの呪縛から逃れたリコー。

このXRシリーズでいままでにない様々なコンセプトのカメラを発表します。

・XR500
レンズ付きでサンキュッパ!(39,800円)で一世風靡したスゴい奴

・XR-S
太陽電池を内蔵して電池が減らない事をアピールしたスゴい奴

等々。。(^^;

その頃としては価格も安価に抑えられていた事もあり、シリーズはそこそこの実績を上げますが、移り変わりは早く自動露出を求められる時代へと突入します。

さぁ~どうするリコー(ていうか開発陣。。。)

このまま低価格路線で突き進むのか真っ向時代の先端に挑戦するのか。

出した答えは後者! (* ̄0 ̄)/ ヤッタルデ

しかしここで大きな問題が立ちはだかります。

それは絞りの制御機能をどうするのか。。

仲良しのペンタックスは従来マウントを改良した『KA』を開発し既に対応。

今回もよしみの間で使わせてくれると思っていたらよもやの情報非公開

『_| ̄|○ マジか。。』(2度目)

またしてもマウント問題がリコーに立ちはだかります。。

またまたどうするリコー(ていうか開発陣。。。)

ここでリコーは奮起します。

KマウントにKAとは違う位置に電子接点を組み込みRKとしてこの難問に対処します(エライぞ開発陣!(* ̄0 ̄)/ )

そうして紆余曲折を経て1984年(昭和59年)XRシリーズのフラッグシップ機 『XR-P』が誕生するのでした。


【機能はこれでもか!の盛り沢山。。】

満を持して登場したリコー XR-P。どのようなカメラだったのでしょうか?

先ずは基本スペックから。。

発売年月:1984年 7月
・型式 電子自動露出制御式35ミリ一眼レフ
・マウント RKマウント(ペンタックスKマウント互換)
・シャッター AUTO時:16-1/2000 
    マニュアル時:4-1/2000
・電源 CR-13N:2個 もしくはSR44:4個又はLR44:4個使用
・寸法 幅136mm 高88mm 奥行き 53mm
・質量 505g 
・価格 66,000円


これだけ見れば何処のメーカーも出していた普通のカメラ。。これでは並みいる競合に勝てる訳ではありません。

キヤノンA-1は5モード、ペンタックスはSuperAで6モード。。

じゃあウチは16モード!!(大笑)という事で盛り沢山感をアピール(^^;

プログラムAEが3つの他にプログラムシフト機能と絞り優先AEさらにマニュアル露出で計6つ!

ここにストロボAEがそれぞれと日中シンクロAEが加わり計13、そしてXR-Pの大きな売り文句のTV撮影機能が3つで計16!

いささかこじつけ感もありますがどうにかしてでも他社との違いを訴えたい意気込みは恐れいります(苦笑)

これだけではなくまだまだ続きます

・世界初!正面右手の赤いボタンにインターバルタイマーを装備し、0秒位置にセットすると左手レリーズが可能!

・世界初!着脱可能なレリーズグリップ! おまけにワインダーは複数対応!モータードライブは電動脱着可能!

などなどもうお腹満腹!(^^;

リコーにしてこの多機能ぶり!しかもそこそこの値段!

話題にならない訳がない!

俄然カメラマニアに受けると思いきや、翌年の『αショック』により世間の目は全てそちらにかっされる始末。。

こうして一部のマニアに伝説的に語れる悲運のエースとなってしまったのでした。。

最後に。。

機能的には当時最高レベルの出来栄えであったXR-P。

AF一眼の登場がもう少し後であったなら、ペンタックスがKAを採用させてくれていたのならメジャー機種であったろうに。。

そして時代は流れで現在。

そのペンタックスを傘下に収め、GRシリーズなどマニア好みのカメラを提供しているリコー。。

やはり今でも仲良しなのは変わらないようです(笑)

(了)


【あとがき。。】

今回はリコー XR-Pについてのお話でした。

いつもカメラのことばかりなので珍しく外に持ち出し撮影してきました。。(名付けてゆたさんぽ(^^;)









軽快に動いていると思いきや巻き上げがトラブっている様子(-_-;)

なんてたって40年も経っているカメラ。。

日々のコンディションチェックはやはり肝心でした(ノД`)・゜・。

古いカメラをお使いの皆さ~ん、くれぐれもお気をつけ下さいね(^^;

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