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実力派オールドレンズ Canon FD50mm f1.8 【兵庫の猫】撮影レビュー

皆様 こんにちは。ナニワグループ 猫写真担当 見崎です。

最近のSNSではニコンZfの話題が多いので、今回は、キヤノンの標準レンズについてお伝えしましょう。

1951(昭和26)年にライカスクリューマウントの「セレナー 50mm F1.8 I」発売以後、今日に至るまで、「50mm F1.8」は改良を繰り返しながらキヤノン交換レンズの定番製品として、君臨してきました。

皆さまの年齢によって、思い出す「50mm F1.8」は、色々でしょう。

戦後まもない団塊世代の方なら、「FL50mm F1.8」、第二次ベビーブーム世代なら、「EF 50mm F1.8」、2000年生まれのミレミアムベビーの方なら「RF 50mm F1.8」もしくは「EF 50mm F1.8 STM」が当てはまるでしょうか。

もしかして、近年のオールドレンズブームで「FD 50mm F1.8」がお客様の「いつものレンズ」かもしれません。

そのような世代を超えて、注目の高い「Canon FD 50mm F1.8」について、NHKBSプレミアム【岩合光昭の世界ネコ歩き】に選ばれた撮影現場まで、休日を利用して猫撮影をしましたので、ご紹介してゆきましょう。

【発売開始は昭和46年】

ミラーレスカメラにマウントアダプターを併用してオールドレンズを楽しんでいるファンには馴染みある単語「FDマウント」の最初期1971(昭和46)年発売開始のグループに属する製品です。

FDマウントレンズの特徴は 「開放測光」 および、「シャッター優先式」「プログラム優先式」に対応できる絞りリングに「Aポジション」を有しています。

「キヤノンFTb」などでは開放測光で、「キヤノン AE-1」などではシャッター優先式、「キヤノン T-70」などではプログラム優先式に対応します。

従来のFLマウントレンズと形状は同じなので、互換性があります。

但し、上記機種に取り付けても、開放測光・シャッター優先式・プログラム優先式には対応できません。
逆にFDレンズを「キヤノン PELLIX」「キヤノン FT」などのFLレンズ時代のボディに装着しても開放測光にはならず、絞り込み測光となります。

また、マウントアダプター経由でミラーレスカメラなどに装着する場合、FLレンズはアダプターの種類によって装着できないケースもあります。

ボディと交換レンズ、それぞれお買い物される際はお気を付けください。

【レンズ構成は一般的なガウスタイプ】

標準レンズ50mmレンズの定番 「凸 凸凹(絞り羽根)凹凸 凸」の4群6枚のガウスタイプを採用しています。

ガウスタイプの大口径標準レンズの長所として、収差などが良好に補正される点です。
また同年代の標準50・55mmレンズを比較すると、順光では開放絞りからフレアは目立たず、明らかにカラーバランスは安定し、逆光耐性についても、競合他社より強健です。

その秘密は、次の項目に隠されています。

【FDレンズの設計基本方針】

FDレンズは、FLレンズのマイナーチェンジでなく、将来の光学技術と電子技術の融合を念頭に開発されました。

プロフェッショナルの使用を想定し、性能のトップの座を維持するために、下記の基本方針が作られました。

■常に創意工夫を凝らし、少ない枚数での構成を追求し、かつ収差補正の理想的な形を生み出すこと
■開放時においてもフレアの発生が少なく、ボケ味は均一で絞れば絞るほど鮮鋭さを増すこと
■全画面が均一な高い値の解像力を有し、高いコントラスト性能を備えていること
■自然な色再現性を備え、かつ交換レンズ間でのカラーバランスを整えること
■操作性に富む機能を備え、かつ堅牢であること

〈引用元〉キヤノンカメラミュージアム 歴史館より
詳細はこちら↓


52年前の時点で極めて高度な設計と生産加工を要求される光学技術を用いて、他社を圧倒する交換レンズを一気に登場させたことにより、ニコン1強だったプロフェッショナル市場でも次第に評価が高まりました。

そして FDレンズ誕生5年後、カナダ・モントリオールオリンピック(1976)では、キヤノンとしてはじめて 公式35mmカメラと認定されました。

【中古市場ではお買い求めやすい実力派レンズ】

往年の名レンズ 「ライカ ズマロン」 「ライカ ズマール」などは、レンズ内にクモリが生じていても中古市場で高値で取引されています。

それは、生産本数が少ないうえ、かつ現存している個体もさらに少ないことが、価格高騰の要因になっています。
一方、「キヤノン FD 50mm F1.8」は、それぞれ100万台以上製造された「キヤノン FTb」「キヤノン AE-1」のセットレンズとして発売されたため、中古市場でも、潤沢に出回っているので、状態の良い個体でも、1万円代で購入できます。

また、レンズ内にクモリやカビが生じている現状品(ジャンク品)であれば、数千円で入手できる場合もあります。

【現行品「EF50mm F1.8 STM」がライバル?】

↑EOS 600D(Kiss X5) EF50mm F1.8 STMにて撮影

「EF50mm F1.8 STM」「RF50mm F1.8」は、昭和62年発売の「EF50mm F1.8」に小改良を重ねた現行レンズです。

また「EF50mm F1.8」は「FD 50mm F1.8」に小改良を重ねたレンズのため、歴代の50mm F1.8は1本の線でつながります。
↑EOS 600D(Kiss X5) EF50mm F1.8 STMにて撮影

今回のレビュー撮影に、筆者の「EF50mm F1.8 STM」も持参していたので、併せて掲載しましょう。

EFレンズのほうが少しカリっとした感じがありますが、FDレンズのほうもしっかりと解像していて良い写りです。
↑EOS 600D(Kiss X5) EF50mm F1.8 STMにて撮影

現行品「EF50mm F1.8 STM』を揺るがす実力派オールドレンズと言えます。

【最後に】

最近は、インターネットオークション等で簡単に入手できるオールドレンズですが、購入者が気にする事柄に、「レンズの状態が把握できない」が挙げられます。

インターネットオークションの性格上、驚くような低価格で落札できる場合もありますが、大きな不具合を抱えているリスクも多くあります。

カメラのナニワ・レモン社・タカチホカメラで販売している中古の交換レンズは、1点1点、各種動作・各種状態を点検のうえ、不具合箇所を明記のうえ、店頭に並べています。

また、店頭で実機を触りながらテストできるほか、購入後に動作不良があった場合は初期不良対応も承っております。

はじめてのオールドレンズで迷っている方は、是非とも当店でご用命くださいませ。


■猫の飼い主・敷地責任者の了承を得て撮影
モデル猫:ミミちゃん・てんてんちゃん・ボブくん・ブラックくん・児島くん・ダズくん・エイザベスちゃん・
コチョビくん・にゃん太くん・にゃん吉くん・ラッキーくん・ぴょんちゃん・コアくん

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