クラシックカメラ タカチホカメラ 府内店

写真の表現力を探る-新しい視点を求めて

カメラを持って歩く女性

タカチホカメラ府内店の安藤です。

今回は『写真の表現力』をテーマにブログを書きました。これは新たな試みです。

このブログが読者の皆様にどれだけ役立っているかは正直わかりませんが、楽しんで読んでいただけるよう心がけて書いております。

今回、新たな視点の表現力を探るため、弊店をたびたびご利用くださっている一般のお客様のYOSHINOさんにブログ掲載用の写真撮影をお願いしました。

初めての来店からとても話しやすくて協力的なYOSHINOさんは、看護師として働く一方で趣味で写真を撮っており、昨年と今年の3月には大分市内で写真展を開催しました

彼女が撮影した写真を通じて、撮影時の状況について聞きながら、彼女の表現力に迫ります。

コンクリートの壁の前でカメラを構える女性と、壁に立てかけられた大きなビールの広告看板彼女が見るファインダーの先に広がる世界や、何を感じ、どう切り取っているのかなどを聞き、その内容をまとめながら、『写真の表現力を高めたい』という方に向けたブログを書いております。

もちろん、写真の情報だけではなく、使用した機材や撮影地の情報も紹介しています。

カメラ好きの方ならどなたでも楽しんでいただける内容になっています。最後まで読んでいただけると嬉しいです。

それでは、写真を見てみましょう。

【YOSHINOさんの撮影した写真】

YOSHINO:
どこかしらにメッセージのように書かれたペイント つい探してしまいたくなる文字と 少し曲がった標札がいいなと思って撮りました。

安藤:
街中でよく見かける看板や壁に書かれた文字ですね。よく矢印が少し傾いている部分に気づきましたね。私なら見逃してます(笑)。

それと垂直と水平にも気を付けて撮っている感じがします。背景の画も被写体に邪魔をしないほど良い感ですね。

次に、くっきりとした写真を見てみましょう。
YOSHINO:
海からでてシャワーを浴びる場所で、ホテルのスタッフさんが立っていて面白いなと。男性が前に立っていたのもまた面白い構図だなと思いました。

安藤:
確かに面白い写真ですね。シャワーヘッドの下で電話している女性とその向こう側に立つ男性の光と影の対比が面白いですね。

最後は光をいかした写真。
YOSHINO:
路地裏の水路に映る光が綺麗で撮った写真
YOSHINOさん:
別府の路地裏の脚組の影と木漏れ日の中にある猫のための水飲み場。別府には猫が多いけど路地裏にひっそりと佇むその面影が伝わってきてほっこりして撮った写真です。

安藤:
別府駅周辺は建物や民家が密集し、狭い路地がまるで迷路のように入り組んでいます。その裏路地には野良猫が多く見られますね。

この地域に住む人々と猫たちは、互いに共存しているのかもしれません。1枚目の写真は力強さも感じられる写真ですね。

どちらの写真も建物の隙間から差し込む柔らかな光が非常に温かみがあり、素敵な写真です。

【終わりに】

皆さんいかがでしたでしょうか? 今回は「写真の表現」をテーマに話していきました。

写真の表現は被写体のみならず、周りの背景や光の差し込みなど多くの要素を考慮しながら構図を考え、一つの写真ができていくことがわかりました。

YOSHINOさんの写真からは、彼女の独自の視点と感性が感じられました。

日常の中にあるちょっとした違和感や美しさを捉える力、その瞬間を逃さずに切り取る技術は、まさに「写真の表現力」を象徴しています。

特に、彼女の写真展で展示された作品を通じて、視覚的な情報だけでなく、その場の雰囲気や彼女自身の感情までもが伝わってくるようでした。

また、撮影に使用する機材や場所の選定も、彼女の写真に深みを与えています。カメラやレンズの特性を活かしながら、適切な場所と時間を見極めて撮影することで、写真の表現力がさらに高まることがわかります。

これから写真の表現力を磨きたいという方には、YOSHINOさんのように日常の中で新たな視点を探し、細部にまで気を配ることが重要だと感じました。

どんなシーンでも、どんな瞬間でも、心を込めてシャッターを切ることで、より豊かな表現が可能になるでしょう。

今回のブログを通して、写真に対する興味や新たな視点を見つけるきっかけになれば幸いです。皆さんもカメラを持って、ぜひ自分だけの視点を探しに出かけてみてください。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。次回もお楽しみに。

YOSHINOさんが使用した機材の詳細肩から下げたNikonカメラとショルダーバッグのクローズアップ

  • カメラボディ: NIKON F3
    • 撮影モード: 絞り優先AE、マニュアル露出
    • 露出計: TTL中央重点開放測光
    • シャッター速度: 8秒~1/2000秒(電子制御)、1/60秒(機械式シャッター)
    • 電池: SL44またはSR44
    • マウント: Nikon Fマウント
    • デザイン: ジョルジェット・ジウジアーロ(工業デザイナー)

NIKON F3は1980年に発売され、約20年間にわたって生産され続けた名機で、報道カメラマンや写真家からカメラ愛好家まで幅広く支持されていました。

多重露光撮影が簡単にできる機能が搭載されています。ファインダーの交換も可能で、ウエストレベルファインダーへの変更が別売りでできます。

  • レンズ: NIKKOR AI 50mm F1.4
    • 焦点距離: 50mm
    • 絞り: f/1.4 ~ f/16
    • 画角: 50mm(35mm、フルサイズ)、APS-Cで31度、75mm相当(フルサイズ/35mm判換算)
    • 最短撮影距離: 0.45m
    • フィルターサイズ: 52mm
    • マウント: ニコンFマウント

NIKKOR AI 50mm F1.4は、コンパクトで持ち運びがしやすいレンズです。シャープな描写と癖のない柔らかなボケ感が特徴で、多用途に対応できる優れたレンズです。

なお、YOSHINOさんのInstagramアカウントはこちらです。



撮影地の詳細

別府駅の前で、銅像のそばを歩く女性と背景に停車する青い電車撮影場所は、大分駅から約15分離れた別府駅周辺です。別府市は、大分県内でも有名な観光地で、特に温泉で知られています。

『別府八湯』 と呼ばれる温泉郷は、別府温泉、鉄輪温泉、亀川温泉、浜脇温泉、観海寺温泉、堀田温泉、柴石温泉、明礬温泉の八つのエリアで構成されています。

写真に写っているのは油屋熊八の銅像です。

彼は別府温泉の観光地化に大きく貢献しました。この銅像は、大分県の彫刻家・辻畑隆子さんが制作したものです。(彫刻や芸術に興味がある方は、リンク先をご覧ください)

また、油屋熊八氏の業績はこちらをご覧ください。

油屋熊八は、1928(昭和3)年に亀の井自動車を設立。女性車掌(バスガイド)を乗せた大型バスで、「地獄」と呼ばれる自然湧出の源泉を周遊する「地獄めぐり遊覧バス」の運行を開始します。これが人気を博し、地獄めぐりバスツアーが定着したのでした。このほかにもアイデアマンだった油屋熊八は、常にユニークな話題を提供することで多くの客を集め、「観光地・別府温泉」を広く認知させることに成功しました。

油屋熊八は別府温泉郷の宣伝をすべて自費でまかなっていたといいます。そんな油屋熊八を別府市民は、最大の感謝と尊敬の念を込めて、「別府観光の父」と呼んでいます。

「MAPPLE TRAVEL GUIDE 油屋熊八の功績と別府温泉の歴史」より引用(https://www.imamiya-ebisu.jp/historyandvenerable


熊八氏の活動は、現在でも別府市民から尊敬されています。彼の努力は地域の発展に大きな貢献しました。

明治から令和に至るまで、彼の功績は観光客に楽しみを提供し続けています。

熊八さんの故郷である宇和島への訪問を計画してみたいと思います。

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