【赤いきつねと緑のたぬき】のように文字をなぞらえておりますが、決して新しいカップ麺じゃないですよ。
随分前にはなりますが浅沼商会様よりピンクの豚フィルムと水色のうさぎフィルムをご提供いただきました。
営業担当N様にはおおきにを申し上げます。
もろたからにはやりますわな。と意気込んだもののやろうとしていることがいささか大層で行動にできず、撮らなければ……と思っているといつの間にか年が明けてしまいました。ようやく重い腰を上げ撮影しました。
ということで今回は麓フィルム芸予とカリブの比較と作例紹介です。
【比較】
比較をするならばそれなりにちゃんとやりたくなります。
今回は、Leofoto(レオフォト)のLS-324CにMarsase(マセス)FB-2R パンニングクランプ自由雲台に、同じくMarsaseのMPR-220 レールプレートを用いてカメラを2台設置しました。
それぞれにレリーズケーブルを装着し、同時にレリーズすることにより撮影環境をほぼ同一にし撮影しました。
こんな感じで撮影しました。
カメラを横軸に2台並べることにより写る範囲は変わってしまいます。
今回比較検証に使用したカメラはNikon F3HPとAi 35mm F2Sです。
こんな感じ
それぞれのフィルムがわかるようにフィルムの箱を切ってメモホルダーに入れました。
左の白飛びしているのが芸予で右の薄いピンクがカリブです。
現像とデータ化はいつも通りカメラのナニワ梅田2号店で現像&データ化したものをそのまま使用しております。
露出設定はISO400 絞りはF/8.0固定 絞り優先Aモードを使用しました。
もちろん電池は撮影前に新品と入れ替えております。
比較作例
外光が差し込む室内での撮影。
まず、お詫び案件なのが露出に差があること。
室内の電気を付けている写真とそうでない写真みたいに見えますがそうではありません。
この原因が何か分からずモヤモヤしております。
ですので芸予は露出がオーバー気味となっておりますのでご了承くださいまし。
露出を除いて一目瞭然なのがホワイトバランス。
1枚目の芸予は暖色寄りのホワイトバランスに対して2枚目のカリブは明らかな寒色寄り。どちらも粒子は粗目です。
こちらも芸予が露出オーバー気味でございます。
芸予のハイライトには黄色寄りの肌色が乗っています。
もし仮にカリブも露出オーバー気味だったとしてもクールトーンなので同じようにはならないでしょう。
露出差の影響を視覚的に受けながらもウォームトーンとクールトーンの違いは一目瞭然です。
分かりやすく窓の色味が違いますね。
芸予の写真のマゼンタ被り感がすごい。
カリブはクールトーンで誇張されるかと思いきやニュートラルに見えなくもない。
それぐらい芸予から暖色感が溢れています。
こんな感じで違いはお分かりいただけたのではないでしょうか?
ちゃんと比較する言うて、カメラ側のファンクションにしてやられたというオチ。
やっぱ電子式のF100とかF6あたりでちゃんとすればよかった。そう思いました。
【作例】
※カメラのナニワ梅田2号店にて現像及びデータ化しました。
※データ化したそのままのデータを掲載しております。
カリブ
【SUMMILUX 50mm F1.4 2nd】
足の神様で有名な駅で堂々と貫き生える大木を撮影。
LomoChrome Metropolis感を感じる彩度の低さ。そこに粒子の粗さとコントラストをトッピングした感じです。
足の神様の駅で下車後、約4.5駅分176を歩きロマンチック街道に到着。
天気とフィルムの性能が相まってコントラスト強めになりました。
ロマンチック街道の歩道橋から撮影。
あみあみの柵越しの撮影ゆえに写真右上にあみあみが写り込んでおります。
アスファルトからの照り返しから硬調さを感じていただけるかと思います。
澄んだ青空と白いマンションを撮影。
このフィルムの特徴である粒子の粗さがわかりやすいです。
気持ちよく坂を下れることが確約されている状況。
あまり青みを感じない写真も撮れます。
【Ai Nikkor 35mm F2S】
電車の中から夕陽が沈む空を撮影。
クールトーン強めのためか夕陽のオレンジ色が控えめです。
外と鏡の中のハイライトに引っ張られて露出がアンダー気味です。
これはこれで悪くない気がします。
場合によっては青さをそこまで感じない写真もあります。
いや、比べたら青いんですけどね。
芸予
【HD PENTAX-FA 43mm F1.9】
淡く軟調だというこのフィルムを現行レンズで撮ってしまい猛省。
落ちていた点眼薬っぽいのを撮影。
フィルムの良さよりレンズの描写力がしっかりと写った作例になってしまいました。
ブランコや周りの柵?などはもう少しコントラストが出る気がしましたが、木漏れ日のせいかフィルムのせいかやや軟調な気がしました。
影での撮影はいささか淡さを感じました。
ただでさえ24枚撮りという少ないフィルムなのにフィルム装填をミスってしまい、このようになにがなんやらわからん多重露光作例を生成してしまいました。
斜陽によるハイライトの橙っぽい色とシャドウの青みが補色感あってよいですね。
いかがでしたでしょうか?
比較作例をちゃんとやったつもりがちゃんと出来ていなかった哀れな出来事。
まさかカメラ側に振り回されるとは思ってませんでした。
いや、アタクシの確認ミスの可能性も大いにあります。
まさにフィルムは取り返しがつかないと言われていることに直面しました。
そして、ダラダラとしていたせいでこの二種類のフィルムがなんと生産完了になっていましました。
ですので在庫限りでの販売になりますので気になった方はお早めにご購入ください。
ほなまた。