昨年YASHICAより新フィルムが3本登場致しました。
カラーフィルムの
・「Ruby 60s(Limited edition)」
・「Sapphire 70s」
白黒フィルムの
・「MONO 400」
いずれも24枚撮りの感度400となっております。
RubyとSapphireというと某有名ゲーム(とアニメ)を思い浮かべてしまいますが、覚えやすいので気に入ってます。
レモン社 銀座協会店の山下です。
今回はこの3本のフィルムの使用レビューをしたいと思います。
Ruby 60s (Limited edition)
小豆色に近い色をしたパッケージがこちらのRuby。
パッケージに60sと書かれているのは恐らく1960年代をイメージした物でしょうか。
褪色してきたカラー写真のカラーに近い、どこか懐かしい雰囲気を得られるフィルムとなっています。特にハイライト部に特徴と言える赤系の色被りが出やすくなっております。
粒子も富士フイルムやKodakのメジャー所と比べると多めで、好みは分かれますが、フィルムらしさが味わえます。
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コツでも何でもないのですが、レトロな外観の被写体を撮影するとハマります。
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フィルムGRシリーズを使う時は開放を使いたい時以外はPモードで使用しています。何やら開発時に1番画質の良いf4〜5.6を優先して使う設計らしいので、そちらを信用しております。
え?GR10でいい?
せやな……
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リコー GR1v Pモード
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Sapphire 70s
明るい青色のパッケージのこちらがSapphire。
シアン系の色被りが発生しやすいのが特徴のフィルムとなります。
Rubyに比べてクールです。70sなのでこちらは70年代を意識しているのかと思われますが、どこを意識したかは申し訳ありません。不明です。。。
教えてくださいYASHICAさん!
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日陰等の薄暗い所の方が色被りしやすいかと。粒子も多めですが、Rubyに比べると少なくなっております。ちなみに私は猫派です。
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夜間の街撮にも最適。ネオンでギラギラしたところもいい感じに写るのではないでしょうか?
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電柱ね、撮りたくなるんですよ。はい。エヴァの呪縛ですかね。鳥さんも十字架に見えるんですよ。
フィルム関係無いですな。
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画面にアンダー気味な所が多く入ると、より特徴が現れやすくなります。
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MONO 400
最後は白黒フィルム、MONO 400
ロゴが他2本と比べて崩れたような感じになっております。物々しいですな。
その感じを表現してか、特徴はとにかくコントラストが高いにつきます。
ええ、所謂ハイコントラストです。大事なことなので2度お伝えしておきます。ハイコントラストです。
コントラストの高いレンズでお使いください。
グレーが無くなるくらい、目の覚めるような白と黒を感じられるかもしれません(あくまで個人の感想です)
ライカ IIIg+ズミクロン L50/2 沈胴 1/125 f2
銀座の地下にある、7の名のつくコンビニの前に飾られている、光の魔術が目に突き刺さります。
ライカ IIIg+ズミクロン L50/2 沈胴 1/500 f5.6
黒は黒に、白は白に。4号印画紙くらいのコントラストが出ております。印画紙に手焼きしてみたくなりますが、なんで無くなったんや、レンブラントV…
ライカ M5+ズマリット M50/1.5 1/500 f5.6
ビーストウォーズメタルス(トランスフォーマー)やシルバーサーファー、ターミネーターのT-1000にも匹敵するライオンさんの輝きをご覧いただきたい。
絞っておりますが、軟調と言われるレンズと合わせるとグレートーンも引き出しやすくなります。
リコー GR1v Pモード
建造物の撮影も最適。GRシリーズとの相性も良いです。
森山大道さんの気分にもなれます。 斜めにしているのはゲイリー・ウィノグランドを真似して。
ではなく、ただ垂直取れなかっただけです。
リコー GR1v Pモード
リコー GR1v Pモード
ライカ M5+ズマリット M50/1.5 1/500 f1.5
ライカ M5+エルマー M50/2.8 1st 1/500 f5.6
ライカ M5+エルマー M50/2.8 1st 1/60 1/30
注意点
1. DXコードが無い
3本全てにDXコードがありません。
使用するにあたって手動でISO(ASA)感度設定をする必要があります。
しかし、コンパクトカメラには手動設定できないものもあるかと思います。
ほとんどの機種がDXコード無しのフィルムの場合、ISO 100 の設定になるかと思いますが、、全てのカメラを覚えておりません。
お使いの機種の取説があれば熟読ください。
露出補正が付いている機種なら対応できる!かも
2.現像問題
現在販売されている多くのカラーネガフィルムは現像プロセス C-41処理となっており、この処理ができる現像機を置いている写真屋さんやカメラ屋さんで現像が可能です。
今回のカラーネガ 2本、RubyとSapphireもこのC-41処理となっています。
ただ、現像に持ち込む場所(カメラ屋さんや写真屋さん)により、現像が即日対応可能な場合、別の現像所に送って対応(日数がかかる)してくれる場合と様々です。
※MONO400に関しては全く別のプロセスとなり、ほぼ全てが外注(別の場所で現像)となります。
これには色々と事情があるのですが……昨今シネマ用フィルムを使ったフィルムも増えましたので、現像液に何かしらの影響を与えてしまう可能性を考えてのことかと。
後発のフィルムだとテストに時間がかかってしまうため致し方ないかと……。
現像液も高騰しておりますので、現像所さんの判断にお任せ致しましょう。
ただ、現像が仕上がるのを待つのもフィルムの楽しみの一つ!ではないでしょうか。
即日対応できる場所がありましたら、お教えください。
まとめ
3本とも個性のあるフィルムになっており、気分によって使い分けていただくと楽しくなるかと思います。
また、フィルムによっては感度が高く、フィルムの装填確認兼、感度確認窓から光漏れが起こり感光してしまう物もあるのですが、3本とも感光はありませんでしたので、テープで確認窓を塞ぐ必要は無さそうですね(モルトが劣化してる場合は塞いで下さい!)。
フィルム写真ファンの皆様、是非一度使ってみてください!
以上、現像後のデータ化はCD派の山下でした。