こんにちは、京都店の亀田です。
今回は、パナソニックのLumix G9 PROⅡをお借りしましたのでレビューをしていきたいと思います。
G9 PROⅡの特徴と言うと、LUMIX マイクロフォーサーズ機で初の像面位相差AF搭載やリアルタイムLUTなどでしょうか……。
「動体追従性は如何に!?」
「動画機としてもすぐれているのでは!?」
といった点は欠かせないトピックスでしょう。
が、今回はどちらも触れません!
普段、動き物も動画も撮らない私が半端にそのあたりを試してみても付け焼刃にしかなりませんし……。
そこで、今回は少しピンポイントですが、
「Sigma fpからミラーレスに入って、マウント同じだからS5に手を出して、LUMIX良いやん!と気づいたところにS5と同じようなインターフェースのG9 PROⅡが登場し『マイクロフォーサーズかぁ、どうなんやろ?』と思っている人。」
目線でのレビューをして見ます。
前提ながい……。
【外観とスペック】
とりあえず、私物のS5と並べてみました。やはりほとんど同じですね。
まず重量ですが、S5は714g、G9Ⅱは658gです。(ちなみにS5Ⅱは740g)
サイズは、幅が、S5が132.6mm、G9Ⅱが134.3mm。(S5Ⅱは134.3mm)
高さが、S5が97.1mm、G9Ⅱが102.3mm。(S5Ⅱは102.3mm)
高さはファインダーが大型化した分差が出ていますが、違和感なく持ち替えができるサイズ感ですね。
私がLUMIXを気に入っている理由のうちの一つ、ファインダーから目を離さなくても親指で切り替えられるフォーカスモードダイアル
ももちろん引き継がれています。LUMIXはこういう地味な良いところが無数にあります。
画素数はS5が2,420万画素に対して、G9Ⅱが2,521万画素。
G9の2,033万画素でも十分でしたが、アスペクト比をそろえて3:2にしたとしてもG9 PROⅡなら約2,200万画素ほどになるので心情的にありがたいです。
常用ISO感度はS5が51200に対して、G9Ⅱが25600。
数字で言うと一段の差ですが、実用に耐える感度は結構違う……というのがいつもの論調ですが、今回のG9 PROⅡはどうでしょう?
早速実写比較を見ていきたいと思います。
【実写比較-ISO感度-】
上はS5とG9 PROⅡそれぞれに換算35mmのレンズを付けて、露出を合わせながらISOを変えてながら撮影し、中心を切り抜いて並べたものです。
RAWで撮影しPhotoshop Lightroom CCで書き出していますが、ノイズ軽減はオフにしております。
G9 PROⅡの高感度性能もなかなかですが、そこはS5もフルサイズ。
それなりに差は出たというところでしょうか。
とは言え3200ぐらいでも実用的ですし、これにノイズ軽減も加えるとまだまだ改善されます。
【実写比較-ダイナミックレンジ-】
ISOは100に固定し、露出を一段ずつ変えたものを±5段ずつ撮影。その後Lightroomで露出補正をかけて適正露出に合わせています。
こちらは意外なことにG9 PROⅡとS5ではあまり差が生まれませんでした。
共通して言えることはシャドウ側の方が粘るという事でしょうか。
ISOを上げて検証すれば有意な差が出たかもしれませんが、少なくとも、ISO100ではS5と同等の画質と言えるかと思います。
さて、室内での検証はこのくらいにして作例を見ていきましょう
【実写サンプル】
Nocticron 42.5mm F1.2,f1.2,1/2000,ISO100
Nocticron 42.5mm F1.2,f1.2,1/1250,ISO100
Nocticron 42.5mm F1.2,f8,1/20,ISO100
発色めちゃくちゃいいですよね?
ちなみに被写体からばれると思いますが、使ったのは去年の12月でした……。
Nocticron 42.5mm F1.2,f4,1/125,ISO100
このショットではガラス面のステッカーにピントを合わせてますが、フォーカス位置をガラス越しの洗濯機に合わせても迷うこと無く合焦しました。
動き物を撮らないにしてもAFの進化は助かります。
続いて飯テロシリーズを。
KOWA Prominar 12mm F1.8,f2.0,1/13,ISO400
KOWA Prominar 25mm F1.8,F2.8,1/640,ISO100
Nocticron 42.5mm F1.2,f1.2,1/250,ISO200
KOWA Prominar 25mm F1.8,f1.8,1/125,ISO400
Nocticron 42.5mm F1.2,f1.8,1/100,ISO800
食事を撮っていて思ったのは、マイクロフォーサーズ用レンズの最短撮影距離が短いこと。
今回は京都店にあった在庫のレンズを適当にピックアップしてお借りしましたが、多用しているパナソニックのノクチクロン 42.5mm F1.2は換算85mmなのに最短撮影距離が0.5m。
コーワのProminar 25mm F1.8も0.25mと、フルサイズ用レンズに比べると寄れるレンズが多い!
私のような食べ歩きが好きなユーザーからすると、マクロを一本カバンに忍ばせなくても気軽にテーブルフォトが撮れて助かります。
続いて、マイクロフォーサーズユーザーは皆さん山歩きをするイメージがあるので(偏見)
兵庫県の篠山でちょっとしたハイキングをしてみました。
短焦点レンズ数本に加えて、オリンパスのED 40-150mm F2.8 PROを持って行って見ました。
マイクロフォーサーズユーザーの方からすると今更だと思いますが、ずっとフルサイズの僕からすると感動的に望遠が小さいですね。
気軽に持っていけます。
ED 40-150mm F2.8 PRO,f4.0,1/250,ISO100
山のふもとに何やら山羊がいました。瞳認識もばっちり。
ED 40-150mm F2.8 PRO,F4.5,1/60,ISO100
このカットは150mm(換算300mm)での撮影です。
8段の手振れ補正を1/60程度のシャッター速度で語るのもなんですが、しっかり止まりますね。
KOWA Prominar 25mm F1.8,f5.6,1/50,ISO400
KOWA Prominar 25mm F1.8,f8,1/80,ISO400
植林の木々に少し傾いた日が差してきれいだったので、新たに搭載されたLEICAモノクロームを使ってみましたがどうでしょう?
適当に始めたハイキングは途中で道が良くわからなくなったので適当に引き返しました。
あとは適当なスナップでも。
Nocticron 42.5mm F1.2,f2.0,1/2000,ISO100
マニアックかつ関係の無い話ですが、この写真、東京のクラフトビアブリュワリーのVERTEREさんの缶のラベルの写真っぽいと知人に言われて地味にうれしかったです。
KOWA Prominar 25mm F1.8,f4.0,1/200,ISO100
KOWA Prominar 25mm F1.8,f4,1/800,ISO400
KOWA 12mm F1.8,f2.8,1/10,ISO800
KOWA 12mm F1.8,f2.8,1/5,ISO800
この2枚はLEICAモノクロームじゃなくてLightroomでモノクロに変換してトーンをいじってます。
【まとめ】
以上、作例でした。
G9 PROⅡを使ってみた感想としては、一言で言うと予想以上に満足といったところです。
S5のサブにどうか?という観点から試してみましたが、画質面で良い意味であまり差を感じず、サブというより「もうこれでいいんじゃない?」という手ごたえでした。
以前にマイクロフォーサーズを使ったときは、撮って出しの色味はともかくRAWをいじろうとすると差を感じましたが、今回は軽くシャドウを持ち上げたりする程度ならフルサイズ機と比べても遜色の無いレベルのダイナミックレンジがあるなと実感しました。
何より、マイクロフォーサーズは魅力的なレンズが多い!
今回使ったコーワのプロミナーもそうですが、ほかにもフォクトレンダーのF値0.95シリーズや、LAOWAの超広角レンズや高倍率マクロ等々使ってみたいレンズがたくさんあります。
私に「S5とfpと来るべきフルサイズFoveonをひとつのマウントで使い分ける」と言う、崇高な夢が無ければメインはG9Ⅱでも良かったかもしれません……。
【おまけ】
発売日の翌日からずっと愛用しているDC-S5には、S5つながりでFinepix S5 Proの発売記念ストラップをつけています。
でも、誰も気づいてくれません。
ツッコミ待ちなので見かけたら「ヘイッ!YOU!S5にS5ストラップついてるじゃーン!!最高にCOOLだぜェ!FOOOO!!」って声をかけて下さい。