カメラのナニワ京都店阿部です。
LUMIX Sシリーズレンズ初の高倍率ズームレンズ「LUMIX S 28-200mm F4-7.1 MACRO O.I.S.(S-R28200)」が登場しました。
まず驚きなのがそのサイズの小ささです。
広角から望遠撮影までをカバーできる焦点距離ながら、全長約93.4mm・質量約413gというコンパクトさ。
LUMIX S 20-60mm F3.5-5.6が全長約87.2mm・質量約350gですので、キットレンズとほとんど差が無い大きさに収められていることになります。
ちなみにフィルター径は20-60mmやF1.8単焦点シリーズと同じ67mm。
LUMIX S 100mm F2.8 MACRO レビューの時にも書きましたが、ここ最近のLUMIXの「サイズ」にかける情熱はもはや狂気を感じるレべル。(S PROシリーズは巨大ですが)
実際に持っていると、手元に200mmがあるとは思えない軽さ、小ささにびっくりします。
【広角から望遠まで1本でカバー】
これだけの画角が一本の軽いレンズで対応可能。まさに便利ズーム。
AF-C、追尾AFに設定して連写しましたが、しっかり動きを捉えてくれました。
ハクセキレイでしょうか。たまたま橋の下で、私近くを遊ぶように飛びまわってくれました。
動きが早かったのでシャッタースピードを上げたらISO感度がえらいことになってました。
しかしノイズ感を感じさせないのはさすがLUMIX。
逆に今度は広角側で、NDフィルターを使用してスローシャッターに。
ボディ内手ブレ補正とレンズ内手ブレ補正をリアルタイムで連動させて、制御する「Dual I.S.2」に対応していますので、手持ちでもある程度のスローシャッターが可能です。
とはいえさすがに200mmは広角側より手ブレしやすいので、そこは注意が必要です。
望遠になると開放値がF7.1となりますが、寄ればフルサイズらしいボケもしっかり出て、ボケ味も綺麗ですね。
テレ端では0.65mと十分な近接性能があります。
一方広角側の最短撮影距離はなんと14cmで、フードを外すところまで寄れてしまう、さらに驚異的な近接性能です。
最大撮影倍率は0.5、ハーフマクロに相当します。
近接付近でもピント面はしっかり解像しておりますが、ピント外に関しては開放値ではややにじむような描写に。これはこれで素敵な表現で魅力的です。
にじませたくない場合は少し絞ると良いでしょう。
同じ場所、同じ被写体でも、望遠側・広角側で角度を変えて撮ってみるとこれほどまで違いが。
レンズを変えずとも色々試せて面白いです。むしろどの焦点距離を使うか、しっかり考えて撮らないとよくわからない写真になってしまいそうです。
便利で初心者向けのレンズでありながら、そういう意味では玄人向けのレンズでもあるなと感じました。
約70mmの画角。私にとっては見慣れた画角。
やや広角ぎみで花を空をあおって、絞って撮影。
ズームレンズを持つときの私の悪い癖で、ついついテレ端かワイド端かの両極端な作例になっておりましたが、当然標準域もカバーしているのが魅力のひとつです。
例えば、今日は「50mmに固定しよう」といったように、意識的に焦点距離を選んで使うようにするのがこのレンズを上手く扱うポイントなのかもしれません。
私としては「望遠スナップレンズ」としての魅力を感じました。
望遠でのスナップは圧縮効果もあって、見慣れない写真になって良いのですが、70-200のような大きいレンズをあまり街中で振り回したくないですからね。
これだけ軽快なレンズだと、普段と変わらない装備で出かけられます。
【"便利"以上の価値がある高倍率ズーム】
初心者の方にはなんでも撮れるレンズとしてオススメできる一方で、慣れた方にとってもこれまでと全く違う撮影体験ができるレンズでしょう。
高倍率というだけでなく、キットレンズ並の軽快さで、なおかつ写りが綺麗だということは、単に便利ズームだという以上の価値があります。
風景・スナップはもちろん、望遠で動物・乗り物も撮れますし、広角の近接性能を活かしてマクロ撮影・テーブルフォトなど、使用シーンも様々。
ナニワグループオンラインでお取り扱いございますので、ぜひご検討ください。