20年前に人気だったオールドコンデジ OLYMPUS C-755Ultra Zoom 【神戸の猫撮影レビュー】

皆さま こんにちは ナニワグループ 猫写真担当 見崎です。

この数年、Z世代と呼ばれる若い世代を中心として、2000年代(平成時代中期)に発売されたデジタルコンパクトカメラ(オールドコンデジ)が流行っているそうです。

InstagramなどのSNSでオールドコンデジ・オールドデジカメに関する作品がたくさん出てきます。

毎年のように値上げの続くフィルム代や現像代金を考えると、「写ルンです」よりも撮影コストがかからず、また現代のスマーフォンでは体感できない「レトロ風でエモイ作品が簡単に楽しめるオールドコンデジ」はZ世代の人気アイテムになりつつあります。

さて、今回の猫撮影レビューは、CAMEDIA ウルトラズームシリーズの人気機種だった「オリンパス C-755Ultra Zoom」について、筆者が用意しました猫写真と共にご紹介してゆきましょう。

【発売は2003年(平成15年)】

当時のオリンパス(オリンパス光学工業株式会社)は、光学ズーム10倍クラスのデジタルコンパクトカメラを毎年モデルチェンジを繰り返し、「画質」「小型化」「操作性」「動画機能」について強化を進めていました。

CAMEDIA C-755 Ultra Zoom登場以前の主な高倍率ズーム機種について振り返ってみます。

◆2000年発売
CAMEDIA C-2100 Ultra Zoom 211万画素 10倍ズーム・レンズ式手振れ補正付
CAMEDIA E-100RS 150万画素 15倍ズーム (15コマ/秒の高速連写 CFカード採用)

◆2001年発売
CAMEDIA C-700 Ultra Zoom 211万画素 10倍ズーム (前モデルより大幅なデザイン変更)

◆2002年発売
CAMEDIA C-720 Ultra Zoom 320万画素 8倍ズーム(C-700UZより大きい撮像素子採用)
CAMEDIA C-730 Ultra Zoom 320万画素 10倍ズーム (xDピクチャーカードにも対応する2 in 1スロット)

◆2003年
CAMEDIA C-740 Ultra Zoom 320万画素 10倍ズーム (前機種より30%小型化・動画機能強化)
CAMEDIA C-750 Ultra Zoom 400万画素 10倍ズーム (前機種より30%小型化・動画機能強化)
CAMEDIA C-745 Ultra Zoom 320万画素 10倍ズーム (前機種にPictBridge機能が追加)
CAMEDIA C-755 Ultra Zoom 400万画素 10倍ズーム (前機種にPictBridge機能が追加)

キヤノン・ニコン・ミノルタなどの競合他社も高倍率ズーム機種を製品化していましたが、オリンパスが圧倒的にモデルチェンジを繰り返しています
なお、CAMEDIA C-755 Ultra Zoomの販売価格はおよそ7万5千円(登場当時)

当時最も安いデジタル一眼レフ【EOS Kiss Digital レンズキット】でおよそ14万円でしたので、オリンパスのUltra Zoomシリーズはたいへん売れていました。

【「クラス最高画質を実現」とは謳うけれども。。。】

2003年当時としては、画期的な高品位画像処理技術の採用により、クラス最高画質を実現したようですが……。

作例の猫写真をご覧の通り、10年前のスマートフォンよりも見劣りする階調・画素数です。
筆者は当時、オリンパスX-1やμ15を愛用していましたが、「こんなにメリハリのない眠い色で、昔の防犯カメラみたいな画質だったかな……」とC-755 Ultra Zoomをレビューした最初の感想です。

これがエモイ写真と呼ばれているのかもしれません。

【オートフォーカスはのんびり】

2024年5月のブログ【ライカレンズのオールドコンデジ Panasonic LUMIX FZ8で撮る神戸の猫 撮影レビュー】で紹介しましたLUMIX FZ8よりも体感的にゆっくりです。

日中の屋外ではゆっくりでも1回でピントはありますが、日没後ではオートフォーカスが迷ってしまい、猫撮影は断念しました。

但し、AFイルミネーターをONにすれば、近距離の被写体に対して、オートフォーカスは機能します。

【光学式手振れ補正はありません】

現在では普及クラスのスマートフォンでも光学式手振れ補正はついていて当たり前の機能のひとつです。

しかし、歴代のC-700番台 Ultra Zoomシリーズに光学式手振れ補正は搭載されていません。

高感度ISO400でシャッター速度を稼ぐにも、すぐに限界がきます。ブレを活かした写真(流し撮り)や内臓ストロボを活用してみましょう。

【オールドコンデジ必須! 晴天時に重宝する電子ビューファインダー】

ガラケー(携帯電話)を愛用していた世代なら思い出すでしょうが、かつて晴天時の屋外では携帯電話のメールを読むのが困難だった経験がありませんでしたでしょうか。

オールドコンデジ・オールドデジカメと呼ばれる世代の液晶モニターは、屋外では反射してしまって見えない機種が多いです。
しかし、上位機種の位置付けだったC-700番台 Ultra Zoomシリーズには電子ビューファインダーが搭載しているので、晴天時の屋外でもしっかりと被写体を確認できます。

【あまり大きく見えないデザイン】

歴代のC-700番台 Ultra Zoomシリーズの意匠として、ボディには金属素材(前面部にアルミ素材)を採用。

男性女性問わず、持ちやすいグリップ、普遍的な高級感あるデザインとなっています。現行のデジタルコンパクトカメラで例えるならば、ソニーRX100シリーズに該当でしょう。

お洒落感覚で、C-700番台 Ultra Zoomシリーズを選択するものオススメです。

【最後に】

最近は、インターネットオークション等で簡単に入手できるオールドデジカメですが、購入者が気にする事柄に、「カメラの状態が把握できない」が挙げられます。

インターネットオークションの性格上、驚くような低価格で落札できる場合もありますが、大きな不具合を抱えているリスクも多くあります。

カメラのナニワ・レモン社・タカチホカメラで販売している中古品は、1点1点、各種動作・各種状態を点検のうえ、不具合箇所を明記のうえ、店頭に並べています。

また、店頭で実機を触りながらテストできるほか、購入後に動作不良があった場合は初期不良対応も承っております。

はじめてのオールドデジカメで迷っている方は、是非とも当店でご用命くださいませ。


◆撮影協力してくれた猫さん
チョビくん しま子ちゃん ハルちゃん ラッキーくん にゃにゃ黒ちゃん モコちゃん ココサビくん こにゃんちゃん ジュリアンちゃん
※猫の飼い主の許可を得て撮影しています

◆撮影モード:プログラム露出 マクロモード併用