新フィルムシミュレーション「REALA ACE/リアラエース」でベトナムを撮る

こんにちは。名古屋栄店 加藤です。

先日、ベトナムに行ってきたのですが、旅のお供に「X-T5」と「XF16-80/4R OIS WR」を持っていきました。

共に防塵防滴で気まぐれなベトナムの天気にも耐えてくれると考えての選択です。

さらに6月に発表されたファームウェアアップデートにより、X-T5でもフィルムシミュレーション「REALA ACE/リアラエース」が使えるようになりましたので、この新フィルムシミュレーションでベトナムのハノイを撮影してきました。

「ハノイ」とは現地の言葉で河の中にある街という意味で、漢字で書くと河内となるそうです。

実際に市内をベトナム北部最大の「ソン・コイ川」が流れていまして、鉄分を多分に含んだこの川は幾分赤く見えるので別名「ホン川(中国名紅河)」とも呼ばれているそうです。

さて「REALA ACE/リアラエース」ですが、メーカーによりますと世界初の「第4の感色層技術」を導入したネガフィルム[REALA ACE]がベース。

忠実な色再現性とメリハリのある階調表現を併せ持ち、あらゆる被写体/シチュエーションに適したモードです」とあり、実際に撮ってみますと実に素直な色で発色してくれます。

「プロビア」のような素直な色表現で、尚且つメリハリの効いた諧調でより鮮やかに写る印象で、室内を撮影するときでもプロビアより明るく写っているように見えます。

半面、色調は浅めの印象でややあっさりとした写りをします。

ベトナムには3日間滞在したのですが、雨が一回もなくほとんど晴れていたので撮影環境としては大変良好でした。

今回はフィルムシミュレーションブラケットを利用して撮影しておりまして、今回はリアラエースとノスタルジックネガで対比させています。
リアラエース
1/2000 F5.6 ISO500 16mm(フルサイズ換算24mm)
ノスタルジックネガ
1/2000 F5.6 ISO500 16mm(フルサイズ換算24mm)

フィルムシミュレーションブラケットで撮影しているので、シミュレーション以外は全く同じなのですが、色味が違うので結構印象が変わるのがお分かりいただけますでしょうか。

リアラエースは素直で鮮やかな発色なのに対して、ノスタルジックネガは黄色味が強くオールドレンズで撮影したかのような少しノスタルジックな写り方をしています。
リアラエース
1/1000 F5.6 ISO500 80mm(フルサイズ換算120mm)
ノスタルジックネガ
1/1000 F5.6 ISO500 80mm(フルサイズ換算120mm)
こういった水面の撮影などでも、明らかにリアラエースの方が素直に発色してくれています。
リアラエース
1/1600 F5.6 ISO500 16mm(フルサイズ換算24mm) ノスタルジックネガ
1/1600 F5.6 ISO500 16mm(フルサイズ換算24mm) 
個人的にはこういった砂地の撮影なんかですと、ノスタルジックネガのような発色が好みなのですが、リアラエースのほうがより原色に近い色をしています。
リアラエース
1/2500 F5.6 ISO500 16mm(フルサイズ換算24mm) 
ノスタルジックネガ
1/2500 F5.6 ISO500 16mm(フルサイズ換算24mm) 
ホーチミン廟を撮影したものです。

画面上に白味が増えると、黄色味の強いノスタルジックネガよりも発色の素直なリアラエースの方が似合います。

白が綺麗だと空が重く感じないのがいいですね。
リアラエース
1/800 F5.6 ISO500 25mm(フルサイズ換算37mm) 
ノスタルジックネガ
1/800 F5.6 ISO500 25mm(フルサイズ換算37mm) 
濃い目の色を撮影すると判り易いのですが、リアラエースはややあっさりとした写りになります。

どちらかというとこってりとしたノスタルジックネガとは対照的ですので、撮り比べをすると楽しいですよ。

リアラエース
1/2000 F5.6 ISO500 16mm(フルサイズ換算24mm) 
ノスタルジックネガ
1/2000 F5.6 ISO500 16mm(フルサイズ換算24mm) 
ベトナムのスーパーマーケットを撮影したものなのですが、個人的にはクリーム色の外壁にはノスタルジックネガの方が合う感じがします。

フィルム感が強いノスタルジックネガに比べると、リアラエースは発色がリバーサルフィルムに近いように感じます。

違って当然と言えば当然なのですが、そのリバーサルフィルムと比べても記憶色である「プロビア」や「ベルビア」と違ってより見たままの色に近い発色をしてくれる印象です。

どちらが良いというものでもありませんので、好みに合わせて使い分けていただくのが一番かなと思います。

個人的にはこの「リアラエース」は大変お気に入りでして、最近はリアラエースで撮影することが多いです。

クセが無く、諧調が高いので何を撮っても綺麗に写りますので、万人にオススメできるフィルムシミュレーションです。

ファームウェアアップデートで手に入るのであれば、今すぐにアップデートすることをオススメします。