こんにちは、京都店の亀田です。
今回はケンコー・トキナーさんからGODOX LuxシリーズのSenior とJuniorフラッシュをお借りしたのでご紹介していきたいと思います。
↑の写真で乗っているのがLux Senior、そして↓がLux Junior。
まずはスペックをざらっとご紹介します。
Junior | Senior | |
ガイドナンバー | GN12(フル発光時/ISO100/m単位) | GN14(フル発光時/ISO100/m単位) |
色温度 | 6000K±200K | 6000K±200K |
照射範囲 | 28mm(固定値) | 28mm(固定値) |
電源 | NI-MH電池または単4形アルカリ乾電池2本 | 内蔵リチウム電池:3.7V 1700mAh |
サイズ・重量 | 73.8×50.2×71.8mm / 130g | 84×114×176mm/227g |
発光回数 |
|
フル発光で150回 |
スペックとしては正直なところそれほど優れたものではありません。ガイドナンバーも内蔵フラッシュとさほど変わらない程度です。
しかしながら注目すべきは、このストロボがメーカーを問わず使える"オート機能"を有している点です。
こちらはそれぞれの背面の操作パネル。
出力ダイアルや電源スイッチがありますが、両モデルともOFF-M-Aとある通り、マニュアル調光モードとオート調光モードがあります。
オートと言っても各メーカー純正ストロボのようなTTLオートではなくこちらは外部調光オートと呼ばれるもの。
ストロボ側についたセンサーで測光し自動で発光量をコントロールするものです。
最近でこそ少なくなってきましたが、かつては東芝、ナショナル(パナソニック)、KAKOなど多くのメーカーが作っていました。
パナソニックのPEシリーズは今でも根強い愛用者がいらっしゃいますね。
この機能がついているとどうなんだ?というと、
メーカー・フィルム・デジタル問わずホットシューさえあればオートでストロボが使える!
という事です。
もちろんオートじゃないと使えないと言う事もないですが……。
じゃあ、頭の中で常に「ガイドナンバー÷F値……。今入れてるフィルムはISO200だから√2倍して……。写体まで2mぐらいだから4倍ぐらいにして……。」
を考えられるのかと言うと……。
JuniorもSeniorもISO100,F2.8の設定固定になるので、ISO200のフィルムを入れたらF値を4にしたりと多少の工夫は必要ですが、それさえ設定してしまえば後は撮りたいものにカメラを向けてピントを合わせてシャッターを切るだけ。
調光は4m以内の被写体を目安に行われるのでまぁ大概のものはこれでオッケーでしょう。
今回使用するOMシリーズをはじめ、各社オート調光のあるストロボを当時はラインナップしていたのでそれを使うことも出来ますが、本体やレンズに比べるとどうしてもストロボの寿命は短め。
今現在新品で手に入ると言うことにも安心感が有ります。
〇作例
今回はフィルムのOM-1にそれぞれ取り付けて試写してみました。レンズは35mm F2.8。
なんでも撮れるスナップには最高の組み合わせです。
OM-1 + ZUIKO AUTO-W 35mm F2.8/KODAK GOLD200
その辺の傘を撮ってみました。
普段は暗くなったらデジタルに持ち替えて、と言う使い分けをしているので、夜もフィルムでバンバン撮れるというのがまずは新鮮。
雨の日に使うと雨粒に光が反射する効果も得られます。
なお、今回の作例ではJuniorとSeniorを交互に使っていたので、どっちがどっちだ変わらなくなりました……。
実写結果はそれほど変わらないと思いますが、一番差を感じたのはチャージサイクル。
単4電池2本で動くJuniorは電池が切れてもコンビニで買える代わりに、電源ONから使用可能まで約3秒ほど。電池が消耗してくると5秒ほどかかっていました。
それに比べるとUSB-Cで充電できるSeniorは起動後1-2秒で安定して使えました。
形状もSeniorの方がスリムなのでカバンの隙間にスルっと入ります。
OM-1 + ZUIKO AUTO-W 35mm F2.8/KODAK GOLD200
OM-1 + ZUIKO AUTO-W 35mm F2.8/KODAK GOLD200
OM-1 + ZUIKO AUTO-W 35mm F2.8/KODAK GOLD200
OM-1 + ZUIKO AUTO-W 35mm F2.8/KODAK GOLD200
OM-1 + ZUIKO AUTO-W 35mm F2.8/KODAK GOLD200
OM-1 + ZUIKO AUTO-W 35mm F2.8/KODAK GOLD200
OM-1 + ZUIKO AUTO-W 35mm F2.8/HARMAN PHOENIX200
何にも考えずに、夜に散歩して目についた物を全て撮ってみました。バウンス等は出来ないので直あてのテカっとした感じになります。
写真を始めたころに、その道の先輩から
「ストロボを直で当てるとのっぺりしちゃうから、横の壁とか天井にバウンスさせるといいよ。」
っと教わりました。
それ以来、直あては何となくダメなのかなと言う意識が……。
そういう方は多いんじゃないでしょうか?
改めて使ってみると逆に新鮮。
「のっぺりする?知らんがなそれでええんじゃい!うおぉぉぉん、このストロボの光が届く範囲のものは全て俺のものじゃい!!」
って気分です。
夜に撮ると自分の撮りたかったものはしっかり明るく写り、暗闇に浮かび上がってきたみたいな印象になります。
ストロボの使い方には2種類あると思っています。
一つが、自分の理想の光で撮るための使い方。
これが、バウンスさせたりワイヤレスで光らせたりするやつですね。
そして、もう一つが単純に暗いところで光を補う使い方。これが今回の使い方です。
「暗いからストロボを使った。」
別にそれでいいじゃないかという気持ち。沢山撮りましょう。
プリミティブってやつですよ、プリミティブ。なんか美術評論家が良く言うやつ。
だって、ストロボ無かったらこのシーンは撮れなかったんです。
OM-1 + ZUIKO AUTO-W 35mm F2.8/HARMAN PHOENIX200
OM-1 + ZUIKO AUTO-W 35mm F2.8/HARMAN PHOENIX200
最後に、Lux Seniorだけは初見では使い方がわかりづらいので解説しておきます。
格納時はこんな感じです。パカっと開いて、
反射板の部分を時計回りに手で展開して、
この赤いところを押すと、
発光管がポンっと出てきて使用準備完了です!
それでは今回はこの辺りで。
京都店の亀田でした。