皆さま こんにちは ナニワグループ 猫写真担当 見崎です。
2024年の夏も、体調に異変を起こしそうな猛暑でしたが、皆さまはいかかお過ごしでしょうか。
7月の日本の月平均気温は、統計をはじめた明治31年以降、最も高い記録を更新したそうです。
記録的猛暑のなか、ペンタックスも、ハーフ判フィルムカメラ 【PENTAX 17】を発売するも、記録的予約数のおかげで、現在でもお手元に届いていない皆さまもいらっしゃるでしょう。
さて、レビューは、ペンタックスのフィルムカメラをリスペクトしたミラーレスカメラ【PENTAX Q10】についてご紹介してゆきましょう。
猫撮影レビューとしては、初めての猫喫茶(猫カフェ)にお邪魔しました。
【ペンタックス ミラーレスカメラの夜明け前】
ペンタックスがミラーレスカメラに参入したのは、主要カメラメーカーで中でも後発の2011年でした。
極小サイズのレンズ交換型カメラの研究は、ペンタックス社員の数名レベルの取り組みで2000年頃には始まっていたと言われています。
ポケットフィルム(110フィルム)を使用するフィルム一眼レフ【PENTAX AUTO110】にCCDセンサーを組み込み、とりあえず画像が出る試作機を作成していたようです。
2000年と言えば、ペンタックスのコンデジブランド【Optio】はまだ登場しておらず、デジタル一眼レフでは、税込みで40万円をはじめて切った機種【EOS D30】が登場したばかり。
新規格のレンズ交換型カメラの試作は、夢を先取りしすぎたのかもしれません。
【ペンタックス ミラーレスの黎明期】
2000年代は、デジタルカメラや携帯電話のモデルチェンジは非常にはやく、半年程度で後継機種にバトンを渡した機種もありました。
筆者は当時、NTTドコモの携帯電話を愛用していましたが、新機種が登場する度に、機種変更をしていたことを思い出しました。
それだけ、デジタル機器の心臓部となる半導体技術の進歩は非常にはやく、マメに機種変更をしても、納得のカメラ性能に仕上がっていました。
コンパクトデジタルカメラも各世帯に1台は浸透してゆき、次は「デジタル一眼レフが欲しい」「高級コンパクトカメラが欲しい」「●●な機能が欲しい」など購入者の志向も広がりを見せてゆきます。
半導体技術の進歩の結果、圧倒的に小型軽量のカメラでも、高機能で画質が優れている機種は製造できる状況になり、ペンタックスは再び検討はじめます。
そして、2011年8月、 ペンタックス第1号のミラーレスカメラ【PENTAX Q】が発売されました。
当時、小型・軽量と呼ばれていた「LUMIX GF2」「OLYNPUS PEN E-PL2」よりさらに小さいサイズを実現したことで、カメラ店のデモ機コーナーでは、順番待ちを見かけたこともありました。
【PENTAX 「Q」は女王様】
カメラのシリーズ名には、企業あるいは開発者・企画部の製品に対する思いを記すケースがあります。
ペンタックスの一眼レフシリーズには、フィルム一眼レフ【ASAHIPENTAX K】以来、【K】を使用する型式が多くあります。
【K2】【KX】・・・【K10D】・・・【K-3 Mark III】など。。。 こちらは、王様でKingから命名されています。
一方、ミラーレスシリーズの【Q】には女王様のQueenから命名されているそうです。
PENTAX Qシリーズは、エントリーユーザーのみならず、ハイアマチュア層にも満足ゆく性能がありますよ~と解釈できそうです。
【コンデジと同サイズの1/2.3型センサーを採用】
当時のミラーレスカメラは、フィルムカメラのフォーマットのように次の多種多彩に恵まれていました。
●キヤノン・・・APS-Cサイズ
●ニコン・・・1型
●ソニー・・・APS-Cサイズ
●オリンパス・・・ 4/3型
●パナソニック・・・4/3型
●ペンタックス・・・1/2.3型
●富士フイルム・・・APS-Cサイズ
競合機種とセンサーサイズを比較すると、ペンタックスだけ、ファミリータイプのコンデジと同サイズの小型センサーを採用しています。
この小さいセンサーのおかげで、APS-Cサイズと比較して、ザラザラ感・緩い解像度・白飛びしやすい……というエモイ写真の要素を持っています。
なお、PENTAX Qシリーズのうち、「Q」「Q10」は1/2.3型 ・1240万画素ですが、後継機種に当たる「Q7」「Q-S1」は一回り大きいセンサー1/1.7型・1240万画素を採用しています。
【最速1/2000秒対応のレンズシャッター】
PENTAX【Q10】をはじめ、Qシリーズのボディにはメカニカルシャッターは未搭載です。
実は、交換レンズ側にコンパクトカメラと同様の「レンズシャッター」を搭載しています。
レンズシャッター付きレンズを選択すれば、動きのはやい被写体でも歪みがなく撮影ができます。
レンズシャッターを搭載している交換レンズは次の通りです
◆01 STANDARD PRIME 標準レンズ
◆02 STANDARD ZOOM 標準ズームレンズ
◆06 TELEPHOTO ZOOM 大口径f2.8望遠ズームレンズ
◆08 WIDE ZOOM 超広角ズーム
上記の4種類から交換レンズついては「レンズシャッター」のみならず、「減光フィルター」「金属マウント」「特殊光学ガラス」の採用により高性能レンズとしてランク付けされています。
【100種類から選べる「Q10」】
初代「Q」の外装にはマグネシウム合金を採用、超小型軽量にもかかわらず、高級一眼レフと同様に所有する喜びを体感できました。
一方、【Q10】は、プラスチックへ変更されました。
その代わりに外装塗装に自由度が増した分、ボディカラー20種類とグリップ部カラー5種類の組み合わせにより100種類から選択できる「オーダーカラー受注サービス」を展開することで、オリジナリティーを出すことができました。
中古市場では、定番カラーである「シルバー」「ブラック」「レッド」の3種類が入手しやすいですが、お気に入りのオーダーカラー仕様を発見した場合は、即断をオススメします。
限定品を探しているペンタックスをこよなく愛するファン(別名:ペンタキシアン)にいまでも人気が衰えていないからです。
【初心者でも簡単に楽しめるエフェクト&フィルター】
Q10には、写真を「撮影する」だけでなく、表現を「楽しむ」こともできるエフェクト&フィルターが搭載しています。
他メーカーでも、「アートエフェクト」などの名称で呼ばれているモードです。
【Q10】で特にオススメしたいエフェクト&フィルターは【AUTO 110モード】です。
元祖小型軽量の一眼レフ【PENTAX AUTO110】をリスペクトした製品がQシリーズなので、1度はお試しいただきたいモードです。
筆者は、普段は【AUTO 110モード】に設定、ポケットフィルムで撮影したような軟調な色彩とザラザラした解像感により、気軽にフィルムカメラで撮影したようなレトロな描写を楽しんでいます。
【気になる中古相場は?】
近年、メーカーを問わず、新品のデジタルカメラは度々値上げをしています。値上げだけでなく、生産台数(出荷台数)も需要に対して少ないアンバランスな状況が続いています。
その結果、中古カメラ市場でも、以前より高い相場で取り引きされています。PENTAX ミラーレスカメラQシリーズも例外ではありません。
しかし、初代【Q】【Q10】であれば、スレキズあり・動作確認済クラスの品で安いものだと1万5千円前後から入手できます。
中古市場に個体数も減ってきているため流通価格にバラつきもありますが、今ならおおむね3万円以内でボディを購入することができます。
【最後に】
最近は、インターネットオークション等で簡単に入手できるオールドデジカメですが、購入者が気にする事柄に、「カメラの状態が把握できない」が挙げられます。
インターネットオークションの性格上、驚くような低価格で落札できる場合もありますが、大きな不具合を抱えているリスクも多くあります。
カメラのナニワ・レモン社・タカチホカメラで販売している中古品は、1点1点、各種動作・各種状態を点検のうえ、不具合箇所を明記のうえ、店頭に並べています。
また、店頭で実機を触りながらテストできるほか、購入後に動作不良があった場合は初期不良対応も承っております。
はじめてのオールドデジカメで迷っている方は、是非とも当店でご用命くださいませ。
◆モデルになってくれた猫さん◆
たいくん・ジャックくん・モモちゃん・てんちゃん・うにちゃん・まるちゃん・はなちゃん・
◆◆◆撮影場所:猫喫茶「ネコブ」◆◆◆
大阪府枚方市甲斐田町5-25
JR長尾駅から京阪バス枚方市駅行き乗車
須山町下車徒歩1分
※ご利用方法は、猫喫茶「ネコブ」公式ホームページにてお確かめください