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Ricoh GR III はなぜこんなにも人気なのか?

GR作例

こんにちは~。編集長 中村です。

先週、思いつきで「コンパクトでおすすめのデジタルカメラ5選!【小型軽量は正義】」というブログを書いたのですが想像以上に好評でした。

最近ではカジュアルに使うことを想定した小型軽量コンパクトなカメラが続々と発表されており、ユーザーのニーズにもそれは嚙み合っている状況なのかなと思います。

さて、先週のブログですが、実は機種選定にあたって若干迷った挙句「比較的手に入りやすいレンズ交換式ミラーレスカメラ」に絞って記事を書きました。

なぜならば、レンズ一体型カメラも含めると、あまりにも人気すぎて新品・中古ともに極めて品薄の状況が続いている機種がいくつかあるからです。

前回ブログ好評だったので、せっかくなので今回はそんな超人気品薄カメラのなかから特に人気のRicoh GR III についてあらためて解説してまいりたいと思います。

レンズ一体型でコンパクトであるという点以外にもいろいろな特長を持ったカメラですので、「なんでGR IIIってそんな人気なの?」という疑問にもお答えできればと。

以前、「GR meet 47」京都会場 にお邪魔してGR IIIをお借りした際の作例も載せていくので、どうぞお付き合いください!

【まずは簡単なスペック紹介】

さて、まずはGR IIIの基本的なスペックを軽くおさらいです。

有効画素数 約2424万画素APS-Cセンサーを搭載したレンズ一体型デジタルカメラで、レンズは35mm換算で28mm相当の広角レンズ(開放F値:2.8)が付いています。

発売は2019年の3月で、すでに発売から5年以上経過しています。

本体重量は約257gと驚くべき軽さ。

前回のブログでご紹介したレンズ交換式APS-Cミラーレスカメラが軒並み350~400g台であったことを考えると、実に驚異的な軽さです。

新しいiphone 16が170gなのでさすがにスマホよりは重いですが……。

外形寸法も小さく、ズボンのポケットに入れて持ち歩くこともできるサイズ感。

デジタルカメラあるある「重くて持ち歩くのが無理」みたいなのがまず起こりません。

片手で操作するのも楽々で、非常に使いやすいカメラとなっています。

【特長その① 起動が早くシャッターチャンスを逃さない】

それでは作例とともに、コンパクトさ以外にGR IIIが持つ特長をご紹介して参りましょう。

まず1つ目は圧倒的な起動の速さ

電源を入れてから起動するまで約0.8秒と非常にレスポンスが良いため、「撮りたい!」と思った瞬間を逃さず撮影できます。

電源ON時にレンズを展開するためのモーター高速化・起動プログラムの最適化など、カメラ起動を高速化するためのさまざまな工夫が施されており、「不意に訪れるシャッターチャンスを逃すようなカメラであってはならない」という設計思想が感じられますね。

【特長その② 大型センサーとGRレンズによる高画質】

続いての特長は、「高画質」なところ。

レンズ一体型コンパクトカメラながらも比較的大型なAPS-Cセンサーを搭載しており、明暗の諧調が細かくノイズの少ない写りを楽しめます。

また、かねてより「GRレンズ」の写りの良さは定評がありましたが、このGR IIIも非球面レンズ・高屈折率低分散ガラスを効果的に使用した4群6枚の薄型かつ大口径F2.8のレンズを搭載しています。

あくまでサイズはコンパクトでありながらも、絞り開放からシャープネス・コントラストともに優れた写りを実現しており、この点も大きな魅力です。

【特長その③ 素早く撮影できる「フルプレススナップ」モード】

このGR III、正直なところAFの速度・精度は最近のミラーレスカメラに比べると若干見劣りします。

しかし、GR IIIはスナップに最適なAFモード「フルプレススナップ」が使用可能であり、これによってピント合わせの手間が大幅に短縮可能です。

通常、デジタルカメラで写真を撮る際には、シャッターボタンを半分押し込む「半押し」という動作でAFを動かして被写体にピントを合わせ、その後ボタンを押しこんで撮影するのが一般的です。

しかし、「半押しでピント合わせ→撮影」という手順だと、「撮りたい!」と思った瞬間からワンテンポ遅れて撮影することになってしまいますね。

GR IIIに搭載されている「フルプレススナップ」モードでは、シャッターボタンをいきなり完全に押し込むと、あらかじめ設定していた距離にピントを置いて撮影ができます。

GR IIIは換算28mm相当の広角レンズを搭載してるため、F8ぐらいまで絞って撮影すると被写界深度(写真のピントが合っているように見える範囲)が深くなります。

そのため、どこにピントを置いておいても画面全体にほぼピントが合った状態で撮影できるため、いちいち細かくピント合わせをする必要がなくなります。

この視界深度を活かした撮影法は、マニュアルフォーカスでピント合わせしていたフィルムカメラ時代からスナップ撮影でよく使われていた手法です。

まさに温故知新と言うべき機能であり、「スナップといえばGR」のブランドならではの発想と言えるでしょう。

【特長その④ 単焦点でも画角を変えられるクロップモード】

最初に説明した通り、GR IIIは換算28mm相当の単焦点レンズを搭載しています。

ズームレンズではないため本来であれば画角(写真に写る範囲)を変えることができないのですが……。

GR IIIは、画像をクロップ(切り抜き)することで、35mm・50mmのレンズで撮影したのと同じ画角に変更することが可能となっています。

撮影後のトリミングでも同じことはできますが、「35mm・50mmで撮影したらどうなるか?」を撮影時にその場で確認できるのは非常に便利です。

その代わり、画像を切り抜いて画角を再現しているため記録画素数が減ることはご注意ください。

特に50mm相当までクロップするとだいぶ画素数は減りますので。

50mm近辺が使いたいんだよなぁ」という方は、レンズが換算40mm相当のものを搭載しているGR IIIxのほうが適しているでしょう。

GR IIIxでは同様にクロップモードが使用可能で、50mm・71mmと長めの焦点距離が選択できます。

71mm相当であればポートレート撮影にも向いていますので、用途や被写体にあわせて2機種展開されているのは嬉しいところですね。

【特長その⑤ マクロモードで接写も可能】

マクロモードも搭載していて近接撮影にも強く、GR IIIは本当に隙がありません。

マクロモード時はレンズ先端から6~12cmと非常に寄って撮影できるため、「近すぎて撮れない!」ということがまず起こりません。

被写体に思いっきり近寄って撮影することで、換算28mmとボケにくいレンズがついているGR IIIでもボケを活かした撮影を楽しむこともできるでしょう。

また、3軸・4段のボディ内手ブレ補正も搭載しているため、マクロ撮影時に気になる手ブレも抑制されるのはありがたいですね。

【特長その⑥ 豊富なカラーモードを選べる】

今回、作例として掲載している写真は、イメージコントロール・ハイコントラスト白黒で撮影したものを掲載しています。

白と黒のコントラストを思いっきり強めたインパクトのある写真が撮れるため、歴代のGRシリーズにも搭載されて広く愛されたカラーモードになります。
同じシーンをイメージコントロール・ソフトモノトーンで撮影したものがこちら。

このように、好みに合わせて様々なカラーモードをチョイスできるのもGR IIIの魅力ですね。
また、粒状感を足したり色調を変えたり設定を自分好みにカスタマイズできるのも魅力のひとつ。

カメラボディ内で設定を追い込み、「撮って出し」で思い通りの写真が撮れるようにいろいろ設定できるので非常に楽しいです。

【「最強のスナップ用カメラ」は伊達じゃない】

という感じでGR IIIの魅力を解説してまいりましたがいかがでしょうか?

軽さ・コンパクトさ・使いやすさという点で極めて洗練されたカメラであり、発売から5年経っても極めて人気である理由がうかがえますね。

しかし、大人気にも関わらず慢性的な新品供給不足が続いており、中古品も価格が高騰中……。

買いたくても買えない」ような状況が続いてしまっているのは、販売店としても非常に心苦しいところであります……。

中古品はときたま入荷することございますので、お探しの方は弊社オンラインショップを随時ご覧いただければと思います。



また、わたくしが以前参加したイベント「GR meet 47」は現在も引き続き全国で順次開催されております。

お近くのエリアで開催されるタイミングがありましたら、実機の貸し出しもありますのでぜひ足を運んでみてください!


それでは今更ながらのGR IIIご紹介でした。早くみんないつでもGRを買って楽しめる日がきますように!

今回も最後までお読みいただきましてありがとうございました。

また次回のブログでお会いしましょう~!

【おまけ】

怒りが伝わってくる1枚。

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