読者の皆様こんにちは。秋葉原店の細谷です。
昨年末から1月にかけて株式会社シグマ様より「SIGMA 70-200mm F2.8 DG DN OS | Sports E-Mount」いわゆるナナニッパをお借りいたしまして、年末年始いろいろと撮影して参りました!!
作例多数で製品の魅力をご紹介してまいりますので、どうぞご覧ください!
【外観・スペック解説】
こちらのSIGMA 70-200mm F2.8 DG DN OS | Sportsですが、2023年12月に発売された製品となります。
動体撮影に対応したSportsラインの製品であり、デュアルHLA(High-response Linear Actuator)方式による高速AFや最大7.5段の手ブレ補正機構などで動き回る被写体も正確に撮影することが可能となっています。
スポーツ写真全般、鳥や野生動物などのネイチャーフォト、飛行機・鉄道・モータースポーツなどに最適です!
早速レンズをカメラに装着してみました!!
普段競馬の撮影等で同じシグマさんの「150-600mm F5-6.3 DG DN OS | Sports」を使っていることから、当然ですが「軽っ!!」と感じました。
以下に簡単なスペック表をまとめておりますのでご覧ください。
- 70-200mm F2.8 DG DN OS | Sports(E-Mount)基本スペック
レンズ構成枚数 | 15群20枚 (FLD6枚、SLD2枚、非球面レンズ3枚) |
絞り羽根枚数 | 11枚 |
最小絞り | F22 |
最短撮影距離 | 65(W) - 100(T) cm |
最大撮影倍率 | 1:5.2 |
フィルターサイズ | φ77mm |
最大径 × 長さ | φ90.6mm × 207.0mm |
質量 | 1,335g |
カメラタイプ | ミラーレス |
センサーフォーマット | フルサイズ |
重さが1,335gで、ソニー純正のナナニッパ「FE 70-200mm F2.8 GM OSS」が1,480g。純正のⅠ型よりも軽いのはさすがです!
しかもインナーズームですのでレンズの伸び縮みがありません!
普段使っている「150-600mm F5-6.3 DG DN OS | Sports」が2,100gでかつサイズのかさばる繰り出し式ズームなので、この軽量・コンパクトさは本当に魅力的です。
さて、それでは実際の描写力はどんなものでしょうか? 以下よりさっそく実写作例をお見せしていきましょう!!
【実写作例①:初日の出】
(ボディα7RⅢ ISO:50 SS:1/125s F値:F10)
こちらは2025年初日の出の写真。Sportsラインといっておきながら最初の写真は風景という……(スミマセン)
今回せっかくお借りしたのだから動きもの以外も撮ってみようということで使わせていただきました。
(ボディα7RⅢ ISO:50 SS:1/125s F値:F10)
当然風景写真もキレイに撮れます!!
輝度差の大きいシーンですが、ハイライトもシャドウもトーンがしっかり出ています。素晴らしい初日の出が撮れて大満足です!!
【実写作例②:川崎競馬場】
(ボディα9Ⅱ ISO:125 SS:1/1600s F値:F2.8)
翌日の1月2日、本命の馬を撮影するために川崎競馬場へと行ってまいりました!
新年の川崎競馬は、誘導馬もおめかし!
跨る職員の方もお正月ぽく着物を身にまとってお出まししています。
(ボディα9Ⅱ ISO:400 SS:1/1600s F値:F2.8)
芦毛に赤の勝負服に赤い帽子。紅白で新年におめでたい感じの組み合わせだったので思わず激写!!
(ボディα9Ⅱ ISO:125 SS:1/2000s F値:F2.8)
絞り開放F2.8で、走ってくる競走馬もキッチリと収めてくれました!
デュアルHLA方式によるAFもとても速く、普段使っている150-600よりもかなりスピードアップしていると感じました!!
(ボディα9Ⅱ ISO:400 SS:1/1600s F値:F2.8)
しかも、撮影していてやはりレンズが軽いため大きな疲労感はありませんでした!
やはり改めて機材が軽いということの重要さに気づかされましたね(笑)
(ボディα9Ⅱ ISO:100 SS:1/2000s F値:F2.8)
(ボディα9Ⅱ ISO:125 SS:1/2000s F値:F2.8)
(ボディα9Ⅱ ISO:160 SS:1/2000s F値:F2.8)
次は内馬場から撮影です。ドドドドドド!!っとものすごい迫力です!!
中央競馬でも内馬場から撮影すると違った角度でのカッコイイ馬の姿が撮れるのですが、基本的に距離がある為、400mm以上は必要になってきます(いや、400mmでも足らないか……)
しかし、地方競馬の川崎競馬場は中央競馬よりもコンパクトで馬との距離がとても近いです。
そのため70-200mmで十分!!
というのも先にも書いた通り普段は150-600mmで撮影している私ですが、最短が150mmですとコンパクトな地方競馬場では引きが大変撮りづらいのです……。
ということで、むしろ70-200mmが最適なのではないかと改めて思い知らされました。
(ボディα9Ⅱ ISO:400 SS:1/800s F値:F2.8)
(ボディα9Ⅱ ISO:200 SS:1/800s F値:F2.8)
(ボディα9Ⅱ ISO:1000 SS:1/800s F値:F2.8)
当然ながらパドックでの写真もしっかり撮れます。
とくに3枚目はやや後列の方から撮っていますが200mmでも十分でした。
(ボディα9Ⅱ ISO:400 SS:1/1600s F値:F2.8)
(ボディα9Ⅱ ISO:400 SS:1/1600s F値:F2.8)
こちらの上2枚は、競馬の写真を撮っている人たちの中では通称「ラチ抜き」といった撮影方法です。
競馬場の馬場と客席を仕切る柵(これをラチと言います)の間を狙ってローアングルから撮影します。
馬はできるだけローアングルで撮るとすごくカッコよく臨場感あふれる写真を撮ることができるのですが、難点はラチ抜きをできるエリアがかなり限られていることです……。
川崎競馬場はラチ抜きがゴール前でしやすく、レンズも70-200mmでもご覧のようにキレイにしっかり撮ることができました!!
私のメインでもある競馬の撮影でも、AF性能・描写力ともに申し分ない性能を発揮してくれました!!!
続いて撮影に参ったのは……。
【実写作例③:警視庁年頭部隊出動訓練】
基本的に年始に毎年行われている出動訓練。消防でいう出初式の警察版といったところでしょうか。
またなぜこちらの撮影に行ったかと言いますと……。
(ボディα9Ⅱ ISO:1000 SS:1/500s F値:F5.6)
警視庁騎馬隊がお披露目されるからです!!
当然馬好きにはたまりません!!
(ボディα9Ⅱ ISO:1250 SS:1/500s F値:F5.6)
(ボディα9Ⅱ ISO:1250 SS:1/500s F値:F5.6)
(ボディα9Ⅱ ISO:250 SS:1/500s F値:F5.6)
引退した元競走馬たちの活躍がこうやって撮影することができてよかったです。
せっかく朝早く来たので他にもいろいろ撮ってみました!!
(ボディα9Ⅱ ISO:1000 SS:1/500s F値:F4)
(ボディα9Ⅱ ISO:800 SS:1/500s F値:F4)
(ボディα9Ⅱ ISO:500 SS:1/320s F値:F4)
(ボディα9Ⅱ ISO:1250 SS:1/500s F値:F4)
(ボディα9Ⅱ ISO:1250 SS:1/500s F値:F4)
(ボディα9Ⅱ ISO:1250 SS:1/500s F値:F4)
(ボディα9Ⅱ ISO:640 SS:1/500s F値:F5.6)
(ボディα9Ⅱ ISO:640 SS:1/500s F値:F5.6)
(ボディα9Ⅱ ISO:1000 SS:1/500s F値:F5.6)
機動隊から警察犬、車両部隊まで圧巻です!!
警察好きや緊急車両好きはたまらないかもしれませんね!! 現にたくさんのカメラを持った観覧客が来ておりました。
ご覧のように部隊や車両が広がって通過する為、絞りを4~5.6程度に設定しています。
日陰で日の当たりづらい場所なので多少暗い感じですが、Raw撮影で後ほど現像すればISOを爆上げしなくてもここまでキレイに撮ることができました!!
【実写作例④:中山競馬場】
(ボディα9Ⅱ ISO:100 SS:1/1250s F値:F3.2)
最後に中央競馬でも使ってみました!!
やってきたのは中山競馬場です。
(ボディα9Ⅱ ISO:100 SS:1/1250s F値:F3.2)
(ボディα9Ⅱ ISO:100 SS:1/1250s F値:F3.2)
(ボディα9Ⅱ ISO:100 SS:1/1000s F値:F3.2)
(ボディα9Ⅱ ISO:100 SS:1/1000s F値:F3.2)
(ボディα9Ⅱ ISO:320 SS:1/1000s F値:F2.8)
日陰でも絞り開放で撮影すれば、感度も抑えられ暗めの毛の馬でも大きなノイズは出ずキレイに撮影することができました!!
これはF2.8レンズでなければできないと思います!!
(ボディα9Ⅱ ISO:500 SS:1/1000s F値:F2.8)
ご覧のようにパドックや中山競馬場にあるレース終わりに馬が引き上げてくる場所が間近で見られるグランプリロードでは、70-200mmでもかなりアップで撮れました!!
(ボディα9Ⅱ ISO:100 SS:1/1000s F値:F3.5)
(ボディα9Ⅱ ISO:100 SS:1/1000s F値:F3.5)
(ボディα9Ⅱ ISO:100 SS:1/1000s F値:F3.5)
(ボディα9Ⅱ ISO:160 SS:1/1000s F値:F3.5)
しかし、やはり地方競馬場に比べて中央の競馬場は広いので馬場ではちょっと200mmでは足らないかなと思いましたが……。
それはそれで引きでいい写真が撮れればいいかなと思いました!!
(ボディα9Ⅱ ISO:160 SS:1/1000s F値:F3.5)
(ボディα9Ⅱ ISO:160 SS:1/1000s F値:F3.5)
上2枚は200mmのテレ端で撮ってトリミング無しの写真です。
ご覧の通り、内側にあるダートコースだとさすがに遠すぎました……。
α9IIには動物認識AFも搭載されていないので、これぐらい距離が離れてしまうと動体に対するAFの精度も下がってしまうなかなか難しかったです。
さすがに中央のダートコースや後方から撮影するには物足りない感じでしたが、芝コースやパドックで前の方で撮れて、動体がより近くにあれば問題ないと思いました!!
【まとめ】
今回は「SIGMA 70-200mm F2.8 DG DN OS | Sports E-Mount」のご紹介でした!!
何度も言うようですがとにかく描写力がイイレンズです。
しかも純正の「SONY FE70-200/F2.8 GM OSS」よりも軽く、お値段もリーズナブル!!
Sportsラインでありながら動体以外の風景撮影などにもしっかり使え、幅広いシーンで活躍する一本間違いなしです!!
地方競馬の川崎競馬場で撮影するのには70-200という焦点距離はちょうどよく、バッチリ思い通りに撮影できました!
競馬撮影に使うのであれば、主に地方競馬での撮影がメインの方には非常におすすめできるレンズとなっています。
一方で、中央競馬の中山競馬場で撮影する場合は、ダートコースを撮影する時や観客席の後方から撮影する時にはアップで写すのが難しいかなと感じました。
しかし、パドックなど馬が間近に来る位置での撮影であれば、70-200でも問題なく撮影できます!
ヒキでならうまく写せるシーンも多いので、中央競馬での撮影でも十分に活躍はしてくれるレンズなのかなと思います。
SIGMA 70-200mm F2.8 DG DN OS | Sportsで神戸どうぶつ王国を攻略する
なお、Lマウントバージョンも過去に別ブログで作例が多数掲載されています。
Eマウント・Lマウントどちらのマウントのユーザーさんにとっても魅力的なレンズですので、どうぞご検討ください!!
それではまた次のブログでお会いしましょう!