こんにちは~。編集長 中村です。
今回は、X(Twitter)でだいぶ反響があったこれについてお話していきたいと思います。
OM-3、きっちり過酷な環境で使ったろうじゃないですか! pic.twitter.com/Bt749glbEX
— ナニワグループ (@gnaniwa) February 8, 2025
OMデジタルソリューションズさんより2月6日に発表されましたOM SYSTEM OM-3!!
今回も発売前に先行レビュー用機材をお借りいたしましたので、こちらのカメラを1週間ほど使わせていただいた使用感をレビューしていきたいと思います~。
冒頭のXポストの通り、過酷な環境での使用感もテストしてますので、どうぞ最後までお付き合いください~!!
【銀塩OMシリーズを意識したデザインがGood】
【OM-3を酷使すべく寒波到来中の滋賀へ!】
【新幹線待ちの間に望遠撮影テスト】
【米原駅に到着! 雪の琵琶湖へと向かいます】
【いよいよ”秘境”へ到着! 検証スタート!!】
【吹雪のなかでも安心! さすがOM SYSTEM】
【波間に漂う水鳥を100-400で狙う】
【わずかな晴れ間に絶景を堪能! 帰路に着きます】
【米原駅で新幹線撮影にチャレンジ!】
【OM-3を使い倒した感想】
【OM-3は「オリンパス」「OM SYSTEM」の集大成】
【銀塩OMシリーズを意識したデザインがGood】
それではこちらのOM-3について、まずは簡単に概要を解説してまいりましょう。
2月6日に発表されたOMデジタルソリューションズさんの新製品であり、発売日はCP+開催期間中の3月1日を予定していますね。
そんなこちらのOM-3ですが、往年のオリンパス銀塩一眼レフカメラ・OM-1を意識した”ヘリテージデザイン”を特徴としたカメラとなっています。
特にファインダー部・ボディ両サイドに三角形のフォルムを取り入れたデルタカットが印象的ですね!
このデルタカットを特徴とした銀塩OMシリーズのスタイリングは、もともと2012年に発売された初代OM-D E-M5からすでに採用されていたものではあったのですが……。
今回、こちらのOM-3はグリップ部を廃してよりフィルムカメラに寄せたデザインになっています。
本家・OM-1とOM-3を並べてみたらこんな感じ。確かにどちらもデルタカット!
ダイヤルの配置なども銀塩OM-1に寄せた感じになっているのが分かります。
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これは2016年発売のクラシックカメラ調ミラーレスカメラ・オリンパス PEN-Fにも搭載されて好評だったもの。
このダイヤルを操作することで、カラープロファイルコントロール・モノクロプロファイルコントロール・アートフィルター・カラークリエーターという4つの機能にアクセスできます。
いずれも写真の色味をカスタマイズしたり、エフェクトをかけたりできる機能ですので、気軽にユニークなルックの写真を撮れるようになるのは魅力的ですね。

コンピュテーショナル フォトグラフィを使う時にM(マニュアル)モードやB(バルブ)モードに設定する頻度も高いため、ダイヤルの項目が減ったのは地味にありがたいと感じました。
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ロゴが切り替わってから登場した機種もこれでいよいよ3台目ということで、だいぶ見慣れてきました。
なお、このOM-3ですが約2,037万画素の裏面照射積層型Live MOSセンサーと画像処理エンジンTruePic Xを搭載しています。
昨年発売されたOM SYSTEMのフラッグシップ機たるOM-1 Mark IIと同じセンサー・画像エンジンを積んでおり、趣味性の高いデザインに反して最新スペックの中身となっています……!!
ただし、ファインダーは約236万ドットと少し控えめです。ここはOM-5準拠ですね。
また、OM SYSTEMといえば過酷なフィールドでの撮影にも耐える堅牢な防塵防滴仕様が特徴ですが、このOM-3ももちろん例外ではありません。
クラシカルなデザインに寄せつつもIP53の防塵防滴仕様を実現しており、こちらもOM-1 Mark IIと同等!
いつもの放水テストもきっちり耐え抜いたようです。
毎回のことながら、こうやってカメラに水をかけている様子は本当にインパクトありますね……。
【OM-3を酷使すべく寒波到来中の滋賀へ!】
という具合で多少OM-3のスペック的な部分をお話してきましたが、正直ここら辺のお話はすでに余所様のレビューコンテンツでいろいろ出ておりますので……。
スペックや外観面での特徴はこのあたりでバッサリ割愛させていただきます。
わたくしが今回、OM-3の実機お借りして検証したかったのは、キツめのアウトドアで持ち出してもしっかり使える性能になってるのか??というところ。
寒波直撃中の滋賀へ行ってきて撮影した写真をお見せしつつ、率直な使用レビューをお伝えしていきたいと思います!!
ちなみに掲載していく作例写真はすべてJPG未編集のものです(一部トリミングしているものは表記します)
OM-3 + M.ZUIKO DIGITAL 25mm F1.8 II(F値:1.8・SS:1/8000・ISO:1600)
遡ること約2週間前の2月8日、近畿地方には大雪警報が出ているなかわたくしは早朝から滋賀へ向かいました。
前日の夜から自宅付近にも雪がうっすら積もりはじめており、これはなかなか過酷な環境が期待できそうだなと期待……!
交換レンズはお借りした3本(M.ZUIKO DIGITAL 25mm F1.8 II・M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO・M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS Ⅱ)を使用。
M.ZUIKO DIGITAL 25mm F1.8 IIはOM-3と同時に発表されたレンズですが、II型になって新しく防塵防滴に対応したものですので、雪が降っている中でも安心して使えますね!
OM-3 + M.ZUIKO DIGITAL 25mm F1.8 II(F値:1.8・SS:1/800・ISO:200)
OM-3 + M.ZUIKO DIGITAL 25mm F1.8 II(F値:6.3・SS:1/1250・ISO:200)
道中の駅ホームにて。関西に引っ越してまだ3年ちょっとのわたくしですが、このレベルで雪が積もるのを経験するのは初めてでした……。
道中いろいろ撮りながら進んでいきましたが、写真を見ると雪や水滴の質感もしっかり描写されています。
さすがフラッグシップ機同等のセンサー・エンジンを積んだOM-3だなと思いますね~。
【新幹線待ちの間に望遠撮影テスト】
OM-3 + M.ZUIKO DIGITAL 25mm F1.8 II(F値:6.3・SS:1/250・ISO:200)
さて、今回は米原駅で現地案内人の友人と待ち合わせの約束をしており、新幹線で向かおうとしたのですが……。
そりゃもう寒波が来て大雪が降っている状況ですので、新幹線もバッチリ遅延しておりますとも……。
OM-3 + M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS Ⅱ(F値:6.3・SS:1/800・ISO:200)※トリミングあり
これだけ降ってたらそりゃもうね……?
幸いなことに、降ったり晴れたりを繰り返していたのでいちおう電車は動いてくれていましたが、なんだかんだ新幹線に乗れるまで1時間ほどかかりました……。
OM-3 + M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS Ⅱ(F値:6.3・SS:1/400・ISO:200)※トリミングあり
新幹線が全般的に遅れており、米原で止まる新幹線・こだまを待っている間に続々と遅れた新幹線がホームに滑り込んできます。
せっかくこちらも新製品の望遠レンズ・M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS Ⅱをお借りしていましたので、待ち時間にしばらくテスト撮影していました。
OM-3 + M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS Ⅱ(F値:6.3・SS:1/800・ISO:200)
II型へとリニューアルされたこちらのレンズ、ボディと連動した5軸シンクロ手ぶれ補正に対応したことで従来よりもさらに安定した撮影が可能になった1本です!
35mm換算で200-800相当の超望遠ズームレンズでありながら三脚座付きで1,300gと比較的軽量であり、強力な手振れ補正も相まって手持ち撮影でもブレのない安定した写真が撮影できます。
いいね!
OM-3 + M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS Ⅱ(F値:6.3・SS:1/200・ISO:200)
なお、スペック解説のところで少し触れたように、フラッグシップ機のOM-1 Mark IIと同等のセンサー・エンジンがOM-3には搭載されています。
1053点オールクロス像面位相差クアッドピクセルAFと6種類(人物・モータースポーツ・飛行機・鉄道・鳥・犬猫)のAI被写体認識の組み合わせで、カメラ任せで楽々と新幹線が撮影できました!
この見た目でゴリゴリの動体撮影できるOM-3、あまりにもつよすぎる……。
OM-3 + M.ZUIKO DIGITAL 25mm F1.8 II(F値:2.8・SS:1/2000・ISO:200)
約1時間遅れで到着したこだまに搭乗し、いよいよ目的地へと向かいます。
思いっきり遠方がホワイトアウトしてるし、これはヤバい予感しかしないぜ……!
【米原駅に到着! 雪の琵琶湖へと向かいます】
というわけで新幹線に揺られることわずか19分、ついにやってきました米原駅!
人生で訪れるのおそらく2度目です。ぜんぜん土地勘ない……。
OM-3 + M.ZUIKO DIGITAL 25mm F1.8 II(F値:2.8・SS:1/1250・ISO:200)
OM-3 + M.ZUIKO DIGITAL 25mm F1.8 II(F値:2.8・SS:1/1250・ISO:200)
着いたのはお昼前でしたが、駅のホームにはすでにかなり雪が積もっていました。
普段そこまで雪が降らない地域で活動しているわたくしからすると、雪国に来たな感があってめちゃくちゃテンション上がります(子ども)
OM-3 + M.ZUIKO DIGITAL 25mm F1.8 II(F値:2.8・SS:1/1250・ISO:200)
現地案内人を買って出てくれた友人が車で迎えにきてくれたので、琵琶湖沿いに道路を進んで目的地へと向かいます。
なんでもおすすめの”秘境”があるとか……??
OM-3 + M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO(F値:4・SS:1/1600・ISO:200)
道中、雪雲が一瞬晴れて青空とともに対岸の景色が見えました。
巨大な琵琶湖の向こうに雪を被った山並みが続く景色はまさしく絶景!
これは期待が高まりますね~!!
OM-3 + M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO(F値:4・SS:1/800・ISO:200)
ちなみに道中、OMデジタルソリューションズさんがよくイベントを開催している湖北野鳥センターの前も通りました。
2023年12月、OMさん協賛のもと弊社主催で行った野鳥撮影会も、実は当初こちらの湖北野鳥センターが会場候補として挙がっていましたね。
結果的には大阪市内の花博記念公園鶴見緑地での開催となりましたが、ここが会場だったらイベント当日行くのちょっと大変だったろうな……。
【いよいよ”秘境”へ到着! 検証スタート!!】
OM-3 + M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO(F値:5・SS:1/400・ISO:200)
さて、しばらくは普通に道路を走っていたのですが……。
おもむろに案内人が「よっしゃ行くぞ!」という掛け声とともに、雪でまともに路面も見えない道に踏み込んでいくので動揺するわたくし。
これ車で走っていい道なのか!??
OM-3 + M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO(F値:5・SS:1/320・ISO:200)
ビビるわたしを尻目に、雪が降り積もって他の車が通った形跡もない道を走破していく案内人。
しばらくすると、駐車場らしき広々とした空間にたどり着きました。こちら、「西野水道」という史跡だそうです。
ここには人力でノミを用いて掘りぬかれた岩穴(旧水道)があり、こちらは滋賀県の指定文化財となっているとのこと。
OM-3 + M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO(F値:4・SS:1/30・ISO:2500)
その手掘りの洞穴というのにも興味はありましたが、あくまで今回の目的はここを抜けた先にあります。
通行用の新しいトンネルのほうを抜けてしばらく歩くと……。
OM-3 + M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO(F値:4・SS:1/1000・ISO:2000)
そこは雪国でした!
さあ、いよいよ検証スタートです……!!
【吹雪のなかでも安心! さすがOM SYSTEM】
OM-3 + M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO(F値:4・SS:1/320・ISO:2000)
到着した途端に示し合わせたように吹雪が激しくなり、雪国の過酷さをいきなり思い知らされます。
気温は-1℃とかなり冷え込んでおり、しかも遮るもののない湖畔なので体感温度的にはさらにきつい感じでした……。
OM-3 + M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO(F値:5.6・SS:1/160・ISO:400)
対岸はまたもやホワイトアウトして何も見えません。残念……。
とりあえずこんな過酷な環境でも防塵防滴IP53のOM-3なら安心感がすごいです。
また、OM-3は耐低温性能-10℃までとなっておりますので、外気温-1℃程度では全く動じません。
ここは本当にOM SYSTEMの強みですね!
また、防寒用の手袋(一般用なのでそこまで厚くはありませんが)を付けた状態での操作性も問題なく、想像以上に実用的なカメラに仕上がっているなと感じました。
OM-3 + M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO(F値:4・SS:1/3200・ISO:2000)
OM-3 + M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO(F値:4・SS:1/1250・ISO:2000)
案内人はこの過酷な状況を当然予期していたため、風除けのタープや焚火の装備なども持ってきてくれていました。
もう完全に「おんぶにだっこ」としか言いようがない状況ですね。感謝の言葉もないです……。
OM-3 + M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO(F値:4・SS:1/1600・ISO:3200)
OM-3 + M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO(F値:5・SS:1/640・ISO:3200)
しかも食料持参で現地調理してくれるという至れり尽くせりの待遇……!!
OM-3 + M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO(F値:5・SS:1/1250・ISO:3200)
冷えた身体にカロリーが染み渡るぅ~!
「2025年に食べたうまいものランキング」の1位はよっぽどのことがない限りコイツで確定だと思います。
【波間に漂う水鳥を100-400で狙う】
OM-3 + M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS Ⅱ(F値:6.3・SS:1/2000・ISO:3200)
こんな過酷な天候のなかでも、よくよく目を凝らすと水鳥たちの姿がちらほらありました。
OM-3 + M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS Ⅱ(F値:6.3・SS:1/2000・ISO:3200)
おそらくユリカモメでしょうか? 水面をぷかぷか漂っています。
ここでもM.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS Ⅱの5軸シンクロ手振れ補正が非常に効果を発揮してくれて、手持ちでも安定した撮影が可能でした!
望遠レンズが小型軽量で手振れ補正が強力なのもOM SYSTEMの優れているところですので、三脚を持ち運ぶのが困難なこういう過酷なシーンでは特にありがたみを痛感しますね。
OM-3 + M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS Ⅱ(F値:6.3・SS:1/2000・ISO:3200)※トリミングあり
タイミングよく飛び立つ瞬間も写真におさめることができました!
先述の通り、OM-3にはAI被写体認識の機能が搭載されており、カメラが自動で鳥の姿を判別してトラッキングしてくれます。
画面内に小さくしか鳥が写っていないのに瞬く間に姿を検出して捉えてくれるので本当に心強いですね~!
なお、今回は使用しませんでしたが、シャッターを押しこんだ瞬間よりも遡って写真を記録開始できるプロキャプチャー機能もOM-3には搭載されています。
「鳥が飛び立つまさにその瞬間」を撮影したい場合にとても便利な機能ですので、OM-3にもこの機能が搭載されているのはありがたいところです。
【わずかな晴れ間に絶景を堪能! 帰路に着きます】
OM-3 + M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO(F値:8・SS:1/400・ISO:200)
さて、しばらく過ごしていたら雪雲が抜けていったようで、ようやく視界が開けました。
先ほど車窓からも少し見えましたが、どこまでも広がる琵琶湖の奥に山々がそびえたつ景色は、実に雄大で素晴らしいものでした!
これを見られただけでも今回やってきた価値があったなと思いますね。
OM-3 + M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO(F値:8・SS:1/200・ISO:200)
OM-3 + M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO(F値:4・SS:1/1600・ISO:2000)
無事に景色も堪能できたので、コーヒーでも飲んで一服したら帰ろうという話になったのですが……。
OM-3 + M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO(F値:8・SS:1/200・ISO:200)
うわ~すごい勢いで再び吹雪が迫ってきてるやん……。
めちゃくちゃ分かりやすく雪雲が迫ってきててもはや笑えてくる。
OM-3 + M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO(F値:4・SS:1/800・ISO:1600)
なんなら先ほどまでよりもさらに吹雪が厳しくなってる感すらある!
OM-3 + M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO(F値:4・SS:1/8000・ISO:1600)
さすがにもう堪らず2人して撤退しました。
とはいえ、非日常的な世界を体感できて、美しい景色も見られたので大満足でした!
そしてこんな過酷な状況でもバッチリ使えるOM-3の安定感は素晴らしい!!
OM-3 + M.ZUIKO DIGITAL 25mm F1.8 II(F値:1.8・SS:1/3200・ISO:1600)
OM-3 + M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO(F値:4・SS:1/3200・ISO:1600)
帰る道すがら、行きでは通り過ぎた湖北野鳥センターに立ち寄ります。
しかし、吹雪が激しくて鳥の姿はなかなか見当たりません……。
OM-3 + M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS Ⅱ(F値:6.3・SS:1/500・ISO:1600)※2倍デジタルテレコン使用
換算800mmにデジタルテレコン機能を使ってようやく小さな鳥の姿を捉えましたが……。
さすがに条件が悪すぎましたね。
こちらの湖北野鳥センターでは、この時期になるとオオワシも確認されているとのこと。
今度来るときはオオワシの姿を写真におさめたいですね~!!
【米原駅で新幹線撮影にチャレンジ!】
OM-3 + M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS Ⅱ(F値:6.3・SS:1/1250・ISO:2000)
その後、案内人に米原駅まで送り届けてもらい、帰路に着こうと思ったのですが……。
米原駅の新幹線ホームに望遠レンズを付けてカメラを構えている方が異様に多いことに気づきます。
OM-3 + M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS Ⅱ(F値:6.3・SS:1/3200・ISO:2000)
そう、雪を巻き上げながら猛スピードで駅を通過していく新幹線を撮るために、多くの鉄道写真愛好家が集まっていたのでした!!
幸いなことにOM-3のバッテリーも半分以上残っていたので、わたくしもしばらく粘って新幹線を撮ってみようと決心します。
OM-3 + M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS Ⅱ(F値:6.3・SS:1/2000・ISO:2000)
わたくしは普段まったく鉄道写真を撮らない身なのですが、それでもOM-3はカメラ任せで楽々と猛スピードで駅を走り抜けていく新幹線が撮れるので本当にすごい。
これが1053点オールクロス像面位相差クアッドピクセルAFとAI被写体認識の力だ!!
OM-3 + M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS Ⅱ(F値:6.3・SS:1/800・ISO:2000)
高速で遠ざかっていく車両もバッチリ捕捉してピントを合わせてくれます。
なお、OM-3はメカシャッターの連写数こそ約6コマ/秒と控えめですが、電子シャッターでの撮影なら約50コマ/秒の高速連写が可能!
連写のためのバッファ容量はさすがにOM-1 Mark IIに劣るとのことですが、動体撮影をこなせるだけの十分なスペックを有しています。
OM-3 + M.ZUIKO DIGITAL ED 100-400mm F5.0-6.3 IS Ⅱ(F値:6.3・SS:1/800・ISO:2000)
100-400の強力な手振れ補正も味方して、素人でも楽々と撮影できたので、もうとにかく「すごい」しか言うことがないです……!
1時間ホームにいただけでもいい感じに撮れた写真がたくさんありましたので、帰り際に良いお土産が手に入ったと上機嫌で帰路につきました。
【OM-3を使い倒した感想】
という具合にOM-3を丸一日かけて使い倒してみましたが、トータルの使用感としては非常に良かったです。
まず、ボディ重量は496gと非常に軽く、しかもセンサーサイズがマイクロフォーサーズと小さいためレンズも総じて小型軽量なのがとても良いですね。
最近ではフルサイズでも小型軽量のカメラボディが増えていますが、レンズをここまでコンパクトにできるのは明らかにマイクロフォーサーズの利点です。
これだけ小型のカメラながらもAF速度・精度は素晴らしく、AI被写体認識によって高速で動く被写体でもカメラ任せで撮影できるのは実に頼もしい!
ボディ・レンズともに手振れ補正機能が強力で、三脚なしの手持ち撮影で望遠レンズが運用できるのは本当にありがたいです。
ファインダーが約236万ドットと控えめなところを気にされる方がいらっしゃいますが、個人的にはEVFの見え心地は特に不満なかったです。
表示の遅延も気にならず、動体撮影でも問題なく使えるとわたくしは感じました。
ただし、デジタルテレコン機能を使用するとあからさまに画面表示がガビガビになります。この点はご注意ください。
次に、OM SYSTEMが誇るIP53の防塵防滴仕様は実に頼もしく、吹雪の真っただ中でも「カメラ壊れない……?」という心配がありませんでした。
非常に信頼性の高いカメラですので、今回わたくしが行ったような厳しい環境に持っていくのも心配ないでしょう。
また、大容量のバッテリー・BLX-1を採用しているので充電なしで長時間撮影が可能なのも魅力です。
実際、滋賀まで行って帰ってきてようやくバッテリー使い切るぐらい長持ちしましたので、かなり長時間活動してもストレスなく使えるでしょう。
例えば、OM-5はバッテリーが小さいうえにUSB給電ができない(USB充電はできる)のでバッテリーライフがかなり心もとない機種だったのですが……。
このOM-3はUSB Type-Cでの給電にも対応しており、しかもPD(パワーデリバリー)による高速充電も可能!
電源まわりが格段に安定したので、屋外で使用する際の心配事が大幅に減りました。
なお、グリップのないフラットデザインのカメラということで「握りづらい」のでは?と思う方も多いことでしょう。
わたくしの感想からすると、思ったより握り心地は悪くないという風に感じました。
上の写真を見ていただくと分かるようにかすかに右手側が大きくなっており、ボディ自体も完全な真四角ではなくデルタカットで若干傾斜がかかっているので意外と手にフィットします。
あと、意外とボディ背面のサムレストがいい感じにホールド性を高めてくれていますね。
こいつの存在がポイント高い。
十字キーボタンもそこそこ押しやすく、手袋をしていても操作しやすかったので非常に助かりました。
ちなみにクリエイティブダイヤルが若干指に引っかかって気になってしまう感じがあるのですが、逆にこの引っかかりで支点が増えることで若干ホールドが楽になる面も。
このダイヤルがあることで外付けのハンドグリップなども装着しづらくなりそうなのは若干残念な気がしなくもないですが……。位置に多少の不満はあるものの、このクリエイティブダイヤルによってさまざまな写真の仕上がりを楽しめること自体は素晴らしいですね!
これは別日に夜スナップで撮ってみた写真。
白黒写真好きのわたくしからすると、モノクロプロファイルコントロールでいろいろと仕上がりをカスタマイズできるのは非常に楽しかったです。
また、新しく「CPボタン」が設けられたことで、コンピュテーショナル フォトグラフィ機能を呼び出しやすくなったのも便利です。
ハイレゾショットやライブGNDなどは風景写真を撮影する際にも便利ですし、以下に作例載せていきますがライブNDでスローシャッター表現が手軽にできるのも面白いですね。
試しにこれはコンピュテーショナル フォトグラフィ・ライブNDを活かしてスローシャッター手持ち1秒で撮影したもの。これも別日の撮影です。
この1秒はおろか5秒ぐらいまで手持ちで”止まる”強力な手振れ補正もOM SYSTEMのアピールポイント。
こっちは手持ち2秒で撮影です。わざとカメラを回してエフェクトをかけたみたいにしてみました。
撮影が快適になるだけでなく、少し変わった表現を楽しめるのも良いですね!
最後にひとつだけ余談なのですが、吹雪の最中に望遠レンズで撮影しようとすると、時たまAFが「雪に吸われ」てしまうこともありました。
これはOM-3に限らず、他社製のカメラでも起こるらしい現象ではありますが……。
しかし、標準ズームレンズの12-45mm F4.0を使っている時はそういうことは起こらなかったので、そこまで不安に思う必要はないでしょう。
【OM-3は「オリンパス」「OM SYSTEM」の集大成】
個人的には、今回のOM-3は「オリンパス」「OM SYSTEM」ブランドの集大成とも言えるカメラに仕上がっているように感じました。
OM-Dシリーズ・PENシリーズおよびOM SYSTEMブランド移行後の機種(OM-1など)の良いところをすべて詰め込んだようなスペックになっていますね!
メインカメラとしてフィールドに持ち出すのも良いですし、サブカメラとしていろいろと遊んでみることもできる、懐の広さがあるカメラです。
価格は多少張りますが、フルに使い倒すつもりなら価格相応の実力を発揮してくれるのは間違いないでしょう。
ちなみに今回はキットレンズの12-45mm F4.0や、同時発表された25mm F1.8 II・100-400mm F5.0-6.3Ⅱを中心に使いましたが……。
大口径単焦点レンズのM.ZUIKO DIGITAL ED 25mm F1.2 PROなども使ってみたらもっと楽しそうですね。
また、Cマウント(16mmフィルムムービー用)レンズをマウントアダプターで付けて撮影してみたい!
いろいろな楽しみ方ができそうなカメラですので、これはちょっと本気で欲しくなっちゃいますね……。
もちろんナニワグループ各店およびナニワグループオンラインでは予約を受け付けております!
ぜひとも皆様ご検討ください~!!
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また次回のブログでお会いしましょう~!!
【おまけ:「瑞光」に遭遇しました】
秘境から帰る途中、案内人に勧められて「長浜盆梅展」というのを見てきました。
そしたらなんと……。
あまりにもまさかの「瑞光」という梅がいたんですよ……!!!
こんな偶然あります!??
という話は置いておいて、途方もない樹齢の梅が雪の降る日本庭園をバックに咲き誇る姿は素晴らしく見ごたえがありました!
いや~案内人氏には何から何までお世話になりました……。ありがてぇ……。
こんどお礼でまたいつもの行きつけの喫茶店で生珈琲ゼリーおごりますので。