こんにちは、京都店の亀田です。
2/27~3/2まで開催のCP+2025の会場に行ってきましたので、現場より詳細をお伝えします。
今年のシグマブースは直前の新製品電撃発表もあってか大盛況。
初日の午前中のプレスタイムに訪れているにも関わらず、すでにシグマブースは長蛇の列。
シグマブース長蛇の列です。
— ナニワグループ (@gnaniwa) February 27, 2025
注目のBFの展示コーナーは文字通りベールがかかったとでも言うような造り。
ワクワクしてます。 pic.twitter.com/GwFbljxd6e
だけど、列の皆さんも新製品にわくわくしながら楽しそうに並んでいる気がします。
昨年のブースがずらっと近年の製品が並べられていたのに比べると、今年はまさしくベールで新製品を覆っているとでも言うべき神秘的な空間でした。
新製品"BF"に合わせて更新されたフォントのSIGMAの文字がゆらゆらと光を放っています。
意識してみていないと気付かないかもしれませんが、今までの角ばったフォントからカリグラフィー感のあるフォントに変わっています。
専門用語ではサンセリフ体(角ばったやつ)とセリフ体(今回のやつ)というそうですよ。
【新製品紹介】
さて、今回の目玉の新製品を見ていきましょう。
①BF
fpと同じく2,460万画素のフルサイズセンサーを搭載の新機種です。
画素数こそ同じですが、fpの低感度側ベースISOが100なのに対して、BFはISO320がベースとなっておりセンサーは別のものを採用しているそうです。
AF方式が従来のコントラスト式に加え、fp Lと同じく位相差方式を採用に進化。
また、SDカードスロット無しの内蔵ストレージ(230GB)のみの割り切った仕様。
アルミの素材感の強いシルバーとブラックの2色展開。
本機の特徴は何といってもアルミ削り出しの美しいボディでしょう。
アルミ削り出しと言えば2016年発売のライカTLも同じで、こちらも素材感がデザインに溶け込んだ名機。
今回のBFは、ただの削り出しではなく一切の継ぎ目のないユニフレーム構造。
表面にネジが無いと言う点では、先述のライカTLのほかにもオリンパス PEN-F、古い例ではフォクトレンダー VITESSAなども思い当たります。
しかし、BFはそういった先例とは趣が違い、まるでアルミのインゴットそのままのようでむしろオーディオ機器のような印象です。
このフレームの削り出しは7時間かかるそう。
ちなみに、生産設備は4機あるそうで、一体一日に何台作れるんでしょう。これは入手困難な気がします……。
直線の多いデザインで、ぱっと見では使いにくそうという印象ですが、触ってみると実用性もよく考えられていることがよくわかります。
第一に、正面左側が平面ではなくギザギザしていますが、これが見た目以上のグリップ力を生み出しています。
fp Lが発表された時のアナウンスでは、「ダイアルの操作性の向上のため、ダイアルまで特注した。」という話がありましたが、BFに関してはボタンまでシグマ内で製造したとのことでした。
そして、上から見るとわかりますが正面に向かってすぼんだ台形になっており、これも持ちやすさに寄与しているかもしれません。
fpが「デジタルカメラの脱構築」というコピーと共に登場したのに対して、BFは「過激なままにシンプルに」。
前者はスチルカメラ、シネマカメラ、スナップ向き……などなどの枠組みにとらわれずに、自分の欲しい機能は後付けで付け足していく。付け足さなくても良い。
というコアユニットのようなカメラでした。
対するこちらはコピーの通りこのままの美しさをでシンプルに使ってほしいというカメラなように感じました。
強いてカスタムするなら本体、レンズ、フード、ストラップでシルバーブラックを混ぜてみたりとかはカッコよさそうです。
②Iシリーズ
BFの登場に合わせて、従来からあったコンパクト単焦点のIシリーズにシルバーが追加されました。
今回発表されものは以前の展示用のものとは違い、表面にアルマイト加工が施されており腐食の心配はないそうです。
また、ブラックのものも新デザインでリニューアルされるとのことです。
私も数本私物として所有していますが、新デザインのフォントは数字の「3」が特徴的でかっこいいので35mmだけでも買い替えたくなります。
300mm F2.8をズーム化して120-300mm F2.8をリリースした時と変わらない、今までなかったものを作るという意気込みを感じます。
会場内ではこの域のレンズは被写体が天井の鉄骨ぐらいになってしまいますが、AFは言わずもがな高速で描写もシャープ。
製品画像では気づきませんでしたがズームリング前にあるギザギザしたリングはファンクションリングと言い、フォーカスプリセットとパワーフォーカスも可能です。
そして、これは目立ちにくいポイントですがリア側にあるドロップインフィルターは、
別売りオプションで可変NDに変更可能。
Xムラや色ムラがシビアな可変NDをシグマが作ったという点も気になるところです。
④16-300mm F3.5-6.7 DC OS | Contemporary
マウント展開は最初からL,E,RF,Xと豊富で注目の製品となりそうです。
高倍率ズームにありがちなズーム時のこすれる音が出ないよう内部構造にはこだわっているそうで、描写やAF動作も快適でした。
そして最近ではおなじみとなってきましたが、普段はシグマ本社に収められている写真関連の蔵書たちをじっくり読めるコーナーがありました。
毎回、貴重な書籍を傷つけないように遠方まで運んでいて地味に(と言っては失礼ですが)すごいと思います。
やはり仕事が細かい。
最後にこちらが今回からリニューアルされた外箱。
箱は捨てる派の方も思わず取っておきたくなる仕上がりですね。