皆さま こんにちは ナニワグループ 猫写真担当 見崎です。
4月13日に大阪・関西万博(EXPO 2025)がはじまりましたね。皆さまはもうご予約は済まされましたか?
筆者の頭のなかで万博とは、「新技術が披露されて生活が便利になる『きっかけ』を作ってきた万博」という印象があまりにも強いです。
なお先日、通勤途中にJR新大阪駅の「エキスポライナー」への乗り換えコンコースで、大阪・関西万博公式キャラクター「ミャクミャク」をあしらったインスタントカメラ「instax mini 12 EXPO 2025」で記念撮影する若い世代の姿を見かけました。
「まさか 2025年の万博でフィルムカメラが活躍できるとは……」と感心している次第です。
さて、前置きが長くなりましたが、今回の予算1万円で楽しめるオールドコンデジは、「オリンパス CAMEDIA E-100RS」をご紹介します。
オリンパスのミラーレスカメラ・デジタル一眼レフの名称である「Eシリーズ」ですが、CAMEDIA E-100RSはコンパクトカメラのなかで唯一のEシリーズでもあります(レンズ一体型デジタル一眼レフのE-10・E20を除く)
もう使われなくなって久しいコンデジブランドCAMEDIAシリーズ。 40代50代~の方には懐かしさも出てくるでしょう。
今回の猫撮影では、東大阪市の喫茶店「calm」様のご厚意のもと、 ブログ作例用の猫写真をご用意しました。
最後までどうぞお付き合いくださいませ。
【発売は2000年(平成12年)】
2000年頃のデジタルコンパクトカメラは、200万~300万画素……とモデルチェンジする度に高画素化していくのが当たりでした。
そんな風潮のなか、CAMEDIA E-100RSは、有効画素数145万画素と抑える代わりに世界ではじめてSXGA(1280*1024)サイズの静止画 15コマ/秒という高速連写を実現したデジタルコンパクトカメラです。
E-100RSの連写性能のおかげで、プロカメラマンだけでなく、ハイアマチュア・初心者でも簡単に結果が出せるようになりました。
この製品が発売された当時の競合他社ハイアマチュア・写真趣味層向け新製品を確認してみましょう。
■キヤノン
EOS 7 EF28-105mm F3.5-4.5 IIキット・・・フィルム一眼レフ 151,800円(メーカー希望小売価格)
EOS D30・・・デジタル一眼レフ 358.000円
■ニコン
F80S Ai AF Zoom Nikkor 28-80mmF3.5-5.6Dキット・・・フィルム一眼レフ 127,000円
■ミノルタ
α-7ボディ・・・フィルム一眼レフ 125.000円
■ペンタックス
MZ-S smc PENTAX FA 24-90mm F3.5-4.5キット・・・フィルム一眼レフ 194,000円
■富士フイルム
FinePix S1Pro・・・デジタル一眼レフ 375,000円
■京セラ
CONTAX N1・・・フィルム一眼レフ 180,000円
意外にも、主要4社(キヤノン・ニコン・ミノルタ・ペンタックス)では、フィルム一眼レフをフルモデルチェンジさせています。
また京セラでは、2000年にオートフォーカス一眼レフ用の新マウント「Nマウント」を発表。 上位機種として CONTAX N1が発売されています。
2000年頃は、フィルムの消費量が過去最高を迎えた頃で、デジタルカメラへの買い替えに勢いが増してくるのは、もう数年後になります。
【レリーズ前を遡って記録できる「プリキャプチャー機能」】
CAMEDIA E-100RSは2000年発売のカメラながら、驚くべきことに現行のミラーレスカメラでは一般的な機能となっている「プリキャプチャー機能」を搭載していました。
決定的な瞬間が起きた後にレリーズしても、シャッターを切った連写画像(最大5コマ)まで遡って記録できるので、決定的瞬間を逃すことが大きく減りました。
オールドデジカメで大人気機種である富士フイルム FinePix 4800Zやキヤノン IXY DIGITALシリーズには無い機能であります。
参考比較として、2025年4月発売の最新型 ミラーレスカメラ ニコンZ5IIでは、ハイスピードフレームキャプチャ(秒間30コマ)+プリキャプチャを併用すれば、シャッターボタンを押した最大1秒前までさかのぼって記録できます。
およそ25年の性能差はありますが、E-100RSでは、プロキャプチャーモードの原点を体感できる貴重な機種であります。
【1/10000秒の超高速シャッター&15コマ/秒の高速連写】
E-100RS製品カタログにはミルククラウンの作例写真があるように、当時なら最高級一眼レフNikon D1・EOS D6000でなければ不可能と諦めてしまうような高速シャッター1/10000秒を切ることができました。
15コマ/秒の高速連写機能とあわせて、決定的瞬間のシャッターを切ることができます。
今回の猫撮影では、舌を出す瞬間を楽々に収めるために、あえて連写モードを利用してみました。
後からベストショットを選ぶだけで良いので、撮りなおしは0回で済みました。
ただし、動体予測AF性能は、ミノルタα-Sweet・キヤノン EOS Kiss IIIなどの当時のフィルムオートフォーカス一眼レフのほうが勝っています。
デジタルコンパクトカメラで動体予測AF性能が一眼レフと負けず劣らずと呼べるようになったのは、近年のことですね。
【手振れ補正機能付光学式10倍ズームレンズ】
E-100RSは「35mmフィルム換算38~380mm相当」「開放絞りf2.8-f3.5」「シフト式光学手振れ補正付き」を、1996年のCAMEDIAシリーズ発売開始から間もない2000年に実現しています。
同様のシフト式光学手振れ補正付きを搭載した製品として、フィルムカメラでは「ニコンズーム700VR QD」1994年発売があります。
同じく交換レンズでは「キヤノン EF75-300mm F4-5.6 IS USM」1995年発売など、一部の製品に留まる珍しい機能でした。
筆者の経験上、CAMEDIA E-100RSの手振れ補正効果は、普通の構え方でシャッタースピード換算2~3段程度の体感効果です
しかし、猫撮影で無理な姿勢な場面では、たとえ2~3段程度でも、手振れから何度も助けられました。
また、望遠端380mm相当で、マクロモードに切り替えれば、最短1.0mまで近寄れるなど、当時の一眼レフでは真似ができない近接撮影能力を持っています。
【有効画素数145万画素 1/2型CCD】
若い世代でブームになっているオールドデジカメ。。。
中古カメラ販売店で聞こえてくる魅力として、
「昭和・平成初期を連想させる発色」
「形状が個性的でスマホよりファッションの高い外観デザイン」
などがあります。
CAMEDIA E-100RSなら、
「昭和・平成初期を連想させるエモいCCDセンサー」
「形状が個性的でスマホよりファッションの高いL型ボディデザイン」
すべてをクリアしています。
しかし、センサーサイズでは1~2まわり大きいサイズの1/2型を採用。当時としては、高画質な色再現を実現していました。
余談ですが、筆者は一時期初代IXY DIGITALを愛用していましたが、CAMEDIA E-100RSの方が平成レトロを思い起こさせる落ち着いた表現を楽しめるとお伝えしましょう。
【コンパクトフラッシュとスマートメディアのWスロット】
オールドデジカメの購入検討で解決が難しい問題として「記録メディア・専用バッテリーの入手」です。
オリンパス・富士フイルムのオールドコンデジには、記録メディアとして「スマートメディア」を採用しています。
「スマートメディア」はSDカードと比較して耐久性に乏しく、現在では保存状態の良い中古品を見つけるのは厳しくなっています。
ただし、上位機種として誕生したCAMEDIA E-100RSは、「コンパクトフラッシュ」にも対応しているので比較的容易に記録メディアを見つけることができます。
有効画素数145万画素のため、1枚あたり1MB未満と画像ファイルのサイズが小さく、1GBのコンパクトフラッシュでもおよそ1000枚~※の記録が可能です。
※SHQ:1360×1024モード設定時における保存可能枚数
またバッテリーで単3アルカリ電池/4本に対応しているので、コンビニエンスストアで入手できるのが利点です。
パナソニック 単3形ニッケル水素電池 / エネループを選択することで、長期的なバッテリー購入費用を抑えることもオススメです。
【最後に】
最近は、インターネットオークション等で簡単に入手できるオールドデジカメですが、購入者が気にする事柄に、「カメラの状態が把握できない」が挙げられます。
インターネットオークションの性格上、驚くような低価格で落札できる場合もありますが、大きな不具合を抱えているリスクも多くあります。
カメラのナニワ・レモン社・タカチホカメラで販売している中古品は、1点1点、各種動作・各種状態を点検のうえ、不具合箇所を明記のうえ、店頭に並べています。
また、店頭で実機を触りながらテストできるほか、購入後に動作不良があった場合は初期不良対応も承っております。
はじめてのオールドデジカメで迷っている方は、是非とも当店でご用命くださいませ。
◆モデルになってくれた猫さん◆
コナンくん リモくん コピくん ティモくん お父さん
◆◆◆撮影協力:猫がいる喫茶店「calm」◆◆◆
住所:大阪府東大阪市長田東3丁目2−43
最寄り駅:近鉄/大阪メトロ長田駅 3番出口より徒歩3分
駐車場:なし ※近隣のコインパーキングをご利用ください。
※今回の猫撮影は特別に許可をいただいています。
猫カフェでありません
通常、猫は別部屋またはゲージ内にいます。
詳しい営業内容は「calm」公式ホームページにてお確かめください。